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フロンティアを駆け抜けて
揺れ動く支配者
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え。せめてテメエ程度のお荷物がいねえとハンデにならねえからな」
「き、貴様……!」
「そしてお前らが勝てば俺様は元通り、タワーのシンボルもくれてやるよ。さて、説明はこんなもんか」

 子供たちの動揺も、アマノの憤慨も意に介さずエメラルドはルールを説明する。どんな事情があろうと、やはり最後はポケモンバトルで勝つしかない。

「ジェム……やっぱりパパは、アマノに操られていると思う。違和感はあるけど……根本的に、パパが操られてないのにここまで大人しくしている理由がないんだ」
「で、でも……すっごく余裕があるしアマノさんに対しても普通にしゃべってるわよ?」
「それはあのドラゴン使いもそうだった以上、根拠にはならない。バーチャルシステムの停止はバトルフロンティアの昨日の根本を否定する……だから、パパがアマノに操られないならそれだけは戻さないとダメなんだ。でもここに来るまで一回もバーチャルポケモンは出てこなかった……それがパパが操られている証拠だよ」

 ダイバは真剣だった。確かにバーチャルが使えなくなればバトルタワーだけではなく全ての施設への挑戦が不可能になってしまう。それではここにいる意味がないのはジェムにもわかる。

「わかった。私よりもずっとダイバ君の方がエメラルドさんの事をわかってるもんね……なら、私はそれを信じるわ! お願いラティ!」
「ひゅうあん!」
「……もう、僕はパパの真似をしたいとは思わない。でも僕は勝ちたい……パパやお前がどんな計画を企んでいて、それを踏みにじることになったとしても……僕は、勝つ!」
「グオオオオオオォ!!」

 ラティアスとメタグロスがメガシンカの光に包まれる。ジェムとダイバは己の相棒に、雫の髪飾りと腕のメガストーンを通してありったけの力を与える。

「パラレルライン、オーバーリミット! テトラシンクロ、レベルマックス! メガシンカよ、電脳の限界を解き放ち究極の合理へ突き進め!!」
「ドラコさんにアルカさん、そしてダイバ君や私を支えてくれたそれぞれの想いに応えるために、負けられない! ラティ、力を貸して!!」

 ラティアスの体が一回り大きく、更に防御に優れたメガシンカを、メタグロスの体にダンバルとメタングが合体し、腕が大きくなり攻撃に優れたメガシンカを遂げる。

「さあ……こんな野郎にいちいち指示されて苛々してんだ。せめて楽しませてくれよ?」
「ホウエンの怪物を支配した以上、私は負けない……こんな子供たちに負けることなど、あってはならないのだ! 既に支配者は逆転している!」

 エメラルドのデオキシスが念力を使い、腕の螺旋がぐるぐると回転を始める。アマノのカラマネロも瞳を光らせ、いつでも催眠術がかけられる状態となった。フロンティアの象徴であ
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