6月
テスト編
第55話『予習』
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
見事なくらい息ピッタリの二人。
ケチ呼ばわりされる筋合いは無いのだが、そんなにお腹が空いているのだろうか?
「母さん達は今日は帰って来なそうだな。残す必要は無いみたいだ」
「じゃあ全部食べていいの?!」
「そうなるが・・・何でそんなに嬉しそうなの?」
「そりゃお兄ちゃんの料理が美味しいからだね」モグモグ
「そんなに美味しいのか…?」
自分では普通レベルだと思っているが、これだけ評価が高いと、「自分は料理が得意なのでは?」と錯覚してしまいそうになる。
別に嬉しくない訳ではないのだが。
「じゃあ、お風呂入れておくか」
「「」」ゴクリ
「な、何だよ…? 一緒には入らないぞ」
「「ケチ」」
「その理屈はおかしいだろぉ!!」
あまりの理不尽さに、たまらず声を上げる晴登。
しかしそれを無視するかのように、二人は黙々と夕食を食べる。
「俺が何か悪いのか……?」
女心が全く掴めない晴登だった。
* * * * * * * * * *
「・・・なぁ」
「なに、ハルト?」
「いや『なに?』じゃないよ! 何で俺の布団に入ってるの?!」
「え〜いっつもこうやって寝てたじゃん」
「あれ、否定できない!?」
ただいまの時刻は午後9時。就寝時だ。
智乃はもう自室でグッスリ寝ていることだろう。本来であれば、その部屋にはもう一人居るのだが・・・
「何で今日はこっちに…?」
「ハルトが恋しくなったから」
「うっ……!」
正直な返答を聞き、頬が紅潮する。そのため晴登は、結月に見られないようにすぐさま顔を背けた。
「今日は…特別だからな」
「ハルトは優しいね。ありがと」ダキッ
「止めろ、抱きつくな!」
ギャーギャーと騒ぎ立てる二人。
しかし結局は、何事もなく眠りについていた。
* * * * * * * * * *
〜翌日〜
「じゃあ今日は転校生を紹介します」
「転校生の三浦 結月です。よろしくお願いします!」
「・・・知ってた」
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ