第2章:異分子の排除
第46話「因果応報」
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めぇなんぞに...!」
「...はぁ。」
ついに駄々をこねるように喚き始める。こうなると、何を言っても無駄だ。
俺は、踏んでいた木刀を蹴る事で弾き、それを回収して立ち去る事にした。
「何でもかんでも好きにしようとした末路だ。這い上がりたいなら、借り物の力じゃなく、自分で勝ち取るんだな。少なくとも、俺はそうしてきたぞ。」
この剣の技術も、全部努力して身に付けた。
そして、今ここにいるという事実も、ほとんど勝ち取ってきたものだ。
「....自室謹慎を終えた時、少しでも考えを改めているのを祈っているよ。...ま、その様子だと期待はできないがな。」
最後にそう言って、俺は自分の部屋に戻った。
「おう、お帰り秋十君。」
「桜さん!...怪我はもう大丈夫なんですか?」
部屋に戻ると、桜さんがそこにいた。
腹を刺されたはずなのに、まるで平然としていた。
「束の治療用ナノマシンがあるからな。既に動ける程度には治ってるさ。」
「そうですか。」
束さんのマシンに、桜さんのスペックならもう大丈夫なのだろう。
「...これから、どうなるんですか?」
「俺とユーリちゃんのISのスペックは露見したと言ってもいいだろう。そして、その上でエグザミアが暴走したとなれば...会社の立場は確実に悪くなる。」
「.......。」
...それは、少し考えればわかる事だ。
俺が知りたいのは、その先の事で...。
「聞き方を変えます。...束さんと桜さんは、どうするつもりですか?」
「.........。」
さっきまでの聞き方では、おそらく答えてくれなかっただろう。
しばし沈黙した後、桜さんは答え始める。
「予定が早まったが...世界を変える。」
「...随分と、大きく出ましたね...。可能なのが笑えませんし...。」
立場が悪くなる前に動くという事か...?いや、これは...。
「ユーリちゃんも連れていくことになるが....秋十君には...いや、ワールド・レボリューションには被害を出さないつもりだ。」
「俺達の安全を確保するために、動くという訳ですか...。ユーリを連れていくのは、その方が安全だからですか?」
「ああ。ユーリちゃんはこのままだと会社以上に立場が悪くなる。...なら、俺達が利用していた事にすればいい。」
「それは....!」
自分たちを悪役にする事で、ユーリに矛先が向かないようにする。
...そういう事になる。
「帰ってきた時にも言いましたが....大丈夫なんですか?」
「まぁ、何とかなる...じゃ、納得しないよな。」
「当たり前です。」
いく
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