第2章:異分子の排除
第46話「因果応報」
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る訳ないんだけどね。それで?“物語の主人公様”はこれからどうするつもりなのかな?」
これでもかと皮肉を込め、束は一夏に言う。
「.......。」
「ま、どうしようもないよねー。ISには乗れない。企みは悉く阻止。おまけにこれからの君に対する信用はガタ落ちだからね。」
事件について秘匿されるも、噂はどこから漏れるかは分からない。
例え漏れていなくても、おそらく束が噂を流すつもりなのだろう。
それはさすがの一夏にも理解できた。
「さーて!そろそろネタばらしと行こうか!なぜ、君は途中までちーちゃんやこの私さえ洗脳できたのに、こうも失敗したのか!なぜ、こうも“原作”と違う展開が起こるのか!...そして、なぜ私がここまで詳しいのか!....さぁ、どれから聞きたい?」
「っ......。」
聞きたいが、聞きたくない。
そのような葛藤が一夏の中を駆け巡る。
しかし、束は返答を待たずに答え始めた。
「まず一つ目の答え!...そんな結果をさー君や“世界”が認めなかったから。お前の洗脳は、世界の意志そのものが拒絶したんだよ。そして、さー君に力を与えて洗脳が解けるようになり、お前の洗脳は使えなくなった。」
陽気に喋るかと思えば、威圧するように冷たく言い放つ。
それほどまでに、束は一夏に敵意を持っているという事だ。
「そして二つ目!...この世界の運命は、“原作”なんかとは違うから。というか、さー君やあっ君がいる時点で違う事が起こるなんて当たり前。と言っても、一部は私が違うようにしたんだけどね。敢えて“原作”に近く、それでいて違う展開にしたんだよ。」
それは、考えれば言う必要もないほど簡単な事実。
“原作”に存在しない要因がいる時点で、変わるのは至極当然だ。
「そして最後!...教えてもらったんだよ。さー君にね。そしてネットでそういう小説を調べれば、出るよ出るよ。...“原作”とかばっかり言って、その世界の人達の気持ちを理解していない“主人公様”がね!」
「っ....!」
今にも掴みかかりそうな勢いで束は言い放ち、その気迫に一夏はビビる。
「まぁ、所詮は二次創作の話。“そういう話”として捉えれば普通に楽しめるよ。....でもね、実際に同じような考え方でいるのは我慢ならない。私たちは、物語の登場人物じゃないんだから。」
「...なら....なら、なんであいつらと俺で扱いが違うんだよ!あいつらだって、俺と同じ転生者なはずなのに.....っ!?」
ようやくそこで言い返す一夏だが、その言葉が束の琴線に触れる。
「...さー君とあっ君が転生者?....お前なんかと一緒にするなよ。例え転生者でも、お前と同じじゃない。どうせ騙されているだけだとかほざく
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