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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
OVA
〜暗躍と進撃の円舞〜
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もそも、
な
(
・
)
ぜ
(
・
)
災
(
・
)
禍
(
・
)
の
(
・
)
鎧
(
・
)
と
(
・
)
戦
(
・
)
っ
(
・
)
て
(
・
)
い
(
・
)
た
(
・
)
?あんなものが存在してはいけない?馬鹿馬鹿しい。全体論を語るヒーローがどこにいる。ヒーローとは個人間の、極めて狭い
世界
(
コミュニティ
)
で完結するモノだ。全を考え、己の善を押し付ける。それはもはや、ヒーローなどではない」
「それは、英雄のすることだよ」と燕尾服を着た男は忌々しげに吐き捨てた。
「……そして、狂気の度合いでもあの少年には、懸念があった」
とある鍛冶師との邂逅。
あの時、少年は言っていた。人を殺すことは、怖かった、と。
怖かった。苦しかった。辛かった。
そう言って、叫んで、喚いて、ちっぽけな少年は泣いていた。
だが、それではダメなのだ。
殺人の罪悪感に苛まれるなど、あってはならない。それを笑顔で酒の肴にできるくらいの人材でなければ、神たる全知には届き得ない。
「小日向蓮は、もはや神を受け入れる器たりえていない」
「――――ッ!」
断定し、断頭するようにカーディナルは言葉という斧を振り下ろした。
「ああ、そうだ。本当に最初から、懸念事項はあったのだ。マイを守ろうとする君に引きずられる形で目を逸らしていたツケかもしれない」
例えば。
とある少年が、SAO――――あの鋼鉄の魔城の最期。第七十五層フロアボス戦で、蟻使い《異端者》エクレアに言い放った言葉。
自身の手でこのデスゲームをクリアする。
エクレアはこれを、勇者願望と評したが、それは違う。
全のために努力するそれは、紛れもない英雄の芽だ。
必死で肯定する心を抑えつけた。
ソレが、SAOに閉じ込められた一万人のためのモノではなく、あくまで現実で比較される実兄、小日向相馬に対抗するための、いかにも人間らしい愚鈍で愛おしいほどの愚かしさだと信じたかった。
まだ彼は、ヒーローなのだと。そう思いたかった。
だが。
もう手遅れだ。
もう種は発芽し、完全に芽吹いた。
その上、《災禍》に汚染されてしまった上では、計画の核に据えるには絶対的に役に立たない。
そうなってしまった原因。それに思いをはせ、イヴは顔を歪めた。
「
冥王の堕日
(
ハデスダウン
)
……また、またあの矢車草の呪いか……!」
怨嗟のように。
慟哭のように。
少女はドロドロした言葉を吐き出す。
確かに、カーディナルが言うように、もともとあの少年の中には《種》はあった。英雄となるための、ささやなかな発芽の前兆は。
だが、それが具体的に殻を割り、芽吹くまでに至ったのは、あの《願い》によるものだ。
人を助ける。
あの青色の髪を持つ女性が願ったの
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