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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
第五話
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やん。うちの名前は月詠真衣や。よろしゅうな正仁はん」
「こちらこそよろしく。月詠」
「真衣でええよ〜」

 なにがいいのかは分からないが、とりあえず真衣とは良い友達になれそうだ。何故か分からないがそう思った正仁だった。

「月詠さん!!!」

 後ろにいたレグルスがいきなり大きな声を上げ月詠を呼んだ。声が大きかった故にクラスの全員がレグルスに視線が集まった。

「なんや?えっと〜……何さん?」
「正仁の家でお世話になっている、レグルス・ヴォルフルムと申します!」
「そか〜よろしゅうなレグルスはん」
「ハイッ!よろしくお願いします!月詠さん!!」

 真衣は普通に会話しているが、正仁もレグルスを初めて見る斑鳩も、レグルスが興奮していることが一目で分かった。なぜ興奮しているのかは分からないが正仁は落ち着かせようとした。

 しかし

「月詠さん!!」
「どうしたん?レグルスはん?」
「僕と………僕と!!」








「結婚してください!!!」









 レグルスの放った言葉に、教室が凍り付いた。
 そして正仁も斑鳩も真壁も凍り付いて思考が停止していた。
 この教室にいる全ての人間が凍り付いていた。
 しかし唯一月詠真衣とレグルス・ヴォルフルムだけが動いていた。
 レグルスは、赤く震え、汗が滝のように出ている。
 対して真衣は先程と変わらない表情で口を開いた。

「嫌や」

 そういった。しかも笑顔で。しかしその言葉で教室の人間は現実に引っ張り戻された。

 その答えを聞いたレグルスは、少し自虐的な笑みを浮かべ窓を開け、窓枠に足をかけて、外へ飛んだ。

「何やってるんだお前は!?」

 ギリギリで正仁がレグルス足を掴み、何とか紐無しバンジーは阻止された。しかし体の殆どが外に出ているため宙ぶらりんの状態で正仁も半身飛び出している。因みにここの教室は四階である。

「離せ!正仁離せ!死なせてくれ!」
「暴れるな!本当に落ちるから暴れるな!斑鳩、手伝ってくれ!」
「分かった!」
「離せえ!生き恥は曝したくなーい!武士の情けを許してくれーッ!」
「死に恥を曝そうとするな!」

 そんなはちゃめちゃな状況を本当に心の底から楽しそうに笑う真衣だった。








 1987年、欧州各国政府が英国とグリーンランドへ避難。BETA群の本格的な西進に抗しきれず、難民の欧州大陸脱出を支援するためポルトガル領内に踏みとどまっていた各国政府が、英国領やグリーンランド、カナダなどに首都機能を移設。
 日本、琵琶湖運河の浚渫工事が始まる。インド亜大陸の戦況悪化を重く見た日本帝国は、かねてより国連から要請されていた大陸派兵の検討を
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