ガンダムW
1667話
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いといった視線を俺に向けている。
ピースミリオンの中では、俺と綾子の関係を見ていたしな。
一応ハワード組の連中から綾子以外にも俺には恋人がいるというのは聞いていたんだろうが、聞くのと実際に見るのとでは、大きく違うんだろう。
「全く……アクセルの事だから心配はしてなかったけど、それでも恋人が出迎えたんだし、もう少し喜んでもいいんじゃない?」
「それは分かるけど、今までにもこれくらい離れている事は珍しくなかっただろ?」
「……あのね。まぁ、いいわ。それで、あの艦がピースミリオン?」
コロニーの港で外の様子が映し出されている映像モニタを見ながら、凛が呟く。
俺達の周囲にいる連中は俺と凛のやり取りに視線を向けていたが、少し離れた場所にいた者達の多くは、凛の視線の先にあるもの……映像モニタに映し出されたピースミリオンに意識を集中していた。
ピースミリオンの大きさを考えれば、分からないではないが。
バルジ級の大きさを持つ艦なのだから、殆どの連中は初めて見る艦だろう。
あるいは、古参の軍人なら……ハワードやプロフェッサーGがピースミリオンの開発をしていた時にもう連合軍にいた軍人なら、もしかしたら見るのは初めてじゃない可能性はあるが。
「コホン」
映像モニタに映し出されているピースミリオンに視線を向けていると、やがて小さな咳払いが聞こえてくる。
その咳払いをした方にいたのは、1人の軍人。
そして俺が自分を見たのを確認すると、敬礼しながら口を開く。
「アクセル代表、私はトクラナ大尉であります。アクセル代表達に接触してきた人員を一時的に引き取るようにと上から命令を受けてきています」
「一時的に? それは全員か?」
「いえ、連合軍に降伏した者だけでいい、と上からは言われています。ただし、色々と話を聞かせて貰う事になっていると聞いていますが」
「ああ、それはさっき聞いた。ただ、それは別に今日……今すぐって訳じゃないんだろ? なら、そっちは別にいいんだな?」
「はい。ですが、近い内……それこそ、出来れば明日からでも話は聞かせて貰いたいと思います。どうでしょう?」
明日か。今日はまぁ、こうしてやって来たばかりだから身体を休める意味もあって、無理だろう。
その辺は向こうも考えてくれているという事か。
「分かった。なら、こちらもそれに合わせて行動しよう」
「ありがとうございます」
トクラナは再び俺に敬礼すると、連合軍に合流する面子を手早く纏めると、そのまま移動していく。
……何だかんだで、結局シャドウミラーに合流する為に残ったのは二十人に満たない数だ。
いや、寧ろよくこれだけ残ったと言うべきか。
W世界最大の勢力を持っている連合軍と、結局のところ小規模組織のシャドウミラー。
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