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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン70 鉄砲水と封印の神
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エクゾディアとでも呼ぶべき魔神が現れた。西の空に沈んでいく夕日の最期の残滓に照らされたその姿は、実際エクゾディアとよく似ている……だがよく見ると、その細部はまるで異なっている。違う、このモンスターはエクゾディアじゃない。

 究極封印神エクゾディオス 攻0

「な、なんなのさこれ……!」
「彼はエクゾディオス。僕がエコーを招き入れたあの封印の洞窟で、エクゾディアを縛っていた封印の扉を守る番人とでもいうべき存在だ……いや、だったと言うべきか。突然襲い掛かられた時はいささか驚いたが、今ではエクゾディアの封印を解いた僕を主人と認めたようでね。今では実に忠実なしもべだよ」

 アモンの言葉を肯定するかのように、エクゾディオスが唸る。見上げるほど高い巨神の息吹が、その足元で対峙する僕にまで届き空気が震えた。

「エクゾディオスに装備魔法、ワンショット・ワンドを装備。このカードは魔法使い族の攻撃力を800アップさせる……バトルだ、エクゾディオス!天上の雷火 エクゾード・ブラスト!」
「攻撃!?」

 攻撃力0なところを見るに効果でエクゾディアをサポートする系のカードなのかと思ったが、普通に殴りかかってくるタイプのモンスターだったらしい。両腕を振り上げてから勢いよく振り下ろすと、それだけで夕焼け空を切り裂いて稲妻が走った。

 究極封印神エクゾディオス 攻0→800→1800→ハンマー・シャーク 攻1700(破壊)
 清明 LP4000→3900

「攻撃力が上がった……!?」

 攻撃が命中する寸前まで、エクゾディオスの攻撃力は強化を含めてもハンマー・シャークより900ポイントも下回っていた。それを覆す突然の強化に驚愕する僕を満足げに見つめ、アモンがデッキから1枚のカードを引き出して墓地に送りこむ。

「エクゾディオスは攻撃宣言時、デッキからモンスター1体を墓地に送る。そしてこのカードの攻撃力は、僕の墓地に存在する通常モンスター1体につき1000ポイント上昇する。僕はこの効果で通常モンスター、封印されし者の右足を送ったのさ」
「召喚神……!」

 墓地にエクゾディアパーツを送ることができる能力。それはつまり、アモンのデッキに潜む召喚神の攻撃力を上げる作業に他ならない。だが僕の呟きを聞いて、アモンの笑みはより深くなった。

「確かにそれもある。だがその答えでは50点、といったところだな。エクゾディオスはエクゾディアに劣るが、だからといって並のカードと一緒にされては困る。エクゾディオスもまた究極封印神の名に相応な力を持つカード……このカードが自身の効果だけで5枚のパーツを墓地に送ることに成功した時、プレイヤーの勝利が確定する」
「5回攻撃すれば特殊勝利……いいね、面白くなってきた。やってやろうじゃん」
「今度は空元気か
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