ターン70 鉄砲水と封印の神
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りにこのターンはみすみす敵に塩を送ったな、マスター』
なんてことだ。自分の考えにかまけていたばかりに、パーツを持ってくるというごくごく当たり前の選択肢があったことにまるで気が付かなかった。確かにアモンの立場になってみれば、たとえ彼がどちらの勝利方法を軸として考えているにしてもパーツを手札に置く作業は必要不可欠。それなのにこんなことをやらかした僕を見たら、アモンどころかケルトやオブライエン、それにエドにまで笑われてしまう。
もっとよく見るんだ。場を、相手を、この世界全てを。怒りの、そして無意識な恐怖のあまり視野が狭くなっていたのは、あの時のエドじゃなくて今の僕だ。
「ありがとう、チャクチャルさん。もう大丈夫」
『自分を客観的に見られるようになれば、ひとまずは大丈夫だろうな。マスター、確かにあの魔神は恐るべき力を秘めている。だが、そんな一朝一夕の力を手に入れただけでただの人間が王になれるのなら、マスターはあの人間より遥かに年季が上の地縛神官だ。1つの世界などと小さい獲物に拘る程度の王など組み伏せ、その先に進め』
その言葉を最後に、また静観モードに入るチャクチャルさん。天然なのかわざとなのか、いちいち言い回しが妙に悪役寄りなのが引っ掛かるけど、背中を押してくれたのはよく理解できた。
「僕はこれで、ターンエンド」
アモン LP4000 手札:3
モンスター:なし
魔法・罠:1(伏せ)
清明 LP4000 手札:5
モンスター:ハンマー・シャーク(攻)
魔法・罠:なし
「僕のターン、ドロー」
これでアモンの手札には、エクゾディアの頭が加わった。でもまだ最序盤、デュエルはここからだ。
「ふむ。エア・サーキュレーターを召喚する。このカードが召喚に成功した時、手札2枚をデッキに戻すことでカードを2枚引くことができる。だが、それだけではない」
次いでアモンが繰り出したモンスターは、まるで換気扇に手足のついたようなモンスター。その中央を貫いて、1本の鎖が伸びてきた。
エア・サーキュレーター 守0
「攻撃力2000以下のモンスターが召喚されたことでトラップカード、連鎖破壊を発動。これにより、僕のデッキからさらに2枚のエア・サーキュレーターを破壊し墓地に送る。そしてエア・サーキュレーターは破壊されたとき、1体につき1枚のカードをドローできる」
「デッキ圧縮して2枚ドロー……やってくれるね」
「こんなものではないぞ?どれ、君にもひと仕事してもらおうか。僕は自分の墓地に存在するすべてのモンスターをデッキに戻し、手札から究極封印神エクゾディオスを特殊召喚する!」
アモンを中心に風が渦巻き、彼の着ているマントが大きくはためく。その背後に音もなく、第3の
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