ターン70 鉄砲水と封印の神
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枚捨てることで召喚神エクゾディアを回収。さらに左腕を召喚して、そのままリリースする!」
三度現れる召喚神。だがそれ以上アモンにできる事は何もなく、またも自らの前で場に出たばかりの召喚神が力を失っていく。
召喚神エクゾディア 攻4000→3000
「ドロー。アイ・オブ・ザ・タイフーンで攻撃する」
ドローカードは、バブル・ブリンガー。こちらもモンスターがなかなか引けないが、これはデッキの方が空気を読んでアモンのカードであったアイ・オブ・ザ・タイフーンに決着をつけさせようとしているのだろう。だがアモンの方は、純粋に状況打開のカードが引けないようだ。これは無限ループなどではない。アモンのドローによっては、いくらでも違った内容に持って行けたはずだ。だがまるで図ったかのように2体の大型モンスターが激突し、三度魔神が力尽きる。その絵面はまるでただ1体、どこまでも忠実な召喚神のみを除いて自分のデッキにまで愛想を尽かされたように僕の目には映った。
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン 攻4000→召喚神エクゾディア 攻3000(破壊)
アモン LP2000→1000
「ぐううっ……!エクゾディアの効果により手札の左腕を公開し、1枚ドローする!」
ドローしたカードを見て、アモンの顔が歪む。だがそれは歓喜にではなく、格下であるはずの僕に押されているというのにいつまでたってもデュエルの流れを思い通りに修正できない苛立ちの……そしてその奥に潜む、次第に現実味を帯びてきた消滅の可能性に対するかすかな恐怖の表れだ。
「ターンエンド」
アモン LP1000 手札:2
モンスター:なし
魔法・罠:なし
清明 LP400 手札:6
モンスター:雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン(攻)
魔法・罠:なし
「馬鹿な、そんな馬鹿なことがあるはずがない!そうだろうエコー、僕はこの世界の王となってみせる!そのために君のことまで犠牲にして、ようやくここまでやって来たんだ!それを今更妨げる権利など、どこの誰にもない!ドローッ!」
アモンにとって最後のチャンス、ここで退かなければ敗北が確定する状況でのドロー。いつもの冷静さはどこえやら、髪を振り乱して必死の形相でカードを引くアモン。その顔が示したのは、絶望の色だった。
無言で、その場に膝から崩れ落ちるアモン。その腕がまるで見えない誰かに支えられているかのように不自然な動作で動きだし、その引いたカードをデュエルディスクにそっと置く。
「死者転生……」
思わず僕が呟いたそのカードは、このデュエルで3度目の発動となる。再び手札1枚をコストに召喚神が墓地から手札に舞い戻り、やはり不自然な動きで召喚された左腕のパーツを憑代としてフィールドに顕現する。
アモン
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