ターン70 鉄砲水と封印の神
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見たアモンが、明らかに苛立った表情になる。前から持っていた手札を発動し、引いたカードの方は即座に墓地に送りこんだ。
「魔法カード、死者転生を発動!手札を1枚捨て、墓地から召喚神エクゾディアを回収する。そして左腕を召喚し、そのままリリース!復活しろ、エクゾディア!」
召喚神エクゾディア 攻4000
再び降臨し、アイ・オブ・ザ・タイフーンと睨み合う召喚神。右腕を除く全身を黄金の炎に包みそびえ立つその表情には、エド戦の時には見られなかった確かな感情の色が……あくまでもアモンのために戦おうとする、はっきりとした強い意志が感じられる。なんだろうこの既視感、まさか封印を解く際に、このカードの中にエコーの最期の想いが入り込んだのではないだろうか。馬鹿げた話だけれど、アモンを守るかのように両腕を広げる召喚神の姿が……ある種盲目的ともいえるその献身が、あの時のエコーとだぶって見えた気がした。
そんな考えを、頭を振って追い払う。あながち妄想とも言い難い話ではあるが、どうせ知る由もないことだ。そうしている間に、フィールドではまた動きがあった。無限に続くかと思われた互角の睨み合いも、エクゾディアの左腕から再び力が失われていったのをきっかけに終わりを迎えた。
「エンドフェイズ、エクゾディアの効果により墓地の左腕を回収する……」
召喚神エクゾディア 攻4000→3000
悔しげな言葉とともに、デュエルディスクの墓地から吐き出されたカードを手札に加えるアモン。だけど、これは誰にもどうしようもない。召喚神の守備力は0なため、仮に召喚神を守備表示で出せば、もし僕の手札に他の通常召喚可能なモンスターがあればそれを出して攻撃するだけでアイ・オブ・ザ・タイフーンの直接攻撃が通ってしまう。ゆえに、アモンは召喚神を攻撃表示で出さざるを得ないのだ。エンドフェイズごとに攻撃力が下がる召喚神は一方的に倒されダメージを受けると知りながら、それでも他に方法はない。
「僕のターン。召喚神エクゾディアに攻撃、もう1度パーフェクト・ストーム」
再び嵐と炎がぶつかり合い、先ほどと同じく魔神が地に堕ちる。そしてアモンが、またその死に際に発動した効果でドローを行う。何もかも、ついさっきのターンと同じだ。違うのはアモンの手札の総数と、そのライフの数値。そのどちらも確実に、0へと近づいている。
雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン 攻4000→召喚神エクゾディア 攻3000(破壊)
アモン LP3000→2000
アモン LP2000 手札:2
モンスター:なし
魔法・罠:なし
清明 LP400 手札:5
モンスター:雲魔物−アイ・オブ・ザ・タイフーン(攻)
魔法・罠:なし
「僕のターン!くっ、またか……!死者転生を発動、手札を1
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