第三十九話 おぢばがえりその十四
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「困るから」
「家族のフォローも必要だし」
「送る方も大変で」
「難しいところなんだよね」
「私が結婚したら」
ふとこんなことをまた考えてしまいました。
「お婿さんが行って」
「それでお父さんがお留守番ね」
「そうなるよね」
「じゃあちっちは早くお婿さん迎えないと」
「実家に戻ったら」
「お父さんが前会長さんになって」
私は更に言いました。
「お婿さんが会長さんね」
「それか若さんね」
「お父さんが会長さんのまま」
教会では会長さんの跡を継ぐ人を後継者と呼びますが愛称というか普段は若さんと呼んだりします。大抵は男の人を呼びますがおみちでは女性の会長さんも多いです。
「そうなるかしら」
「まあとにかく男手必要ってことね」
「教会にもね」
「女の人だけじゃ困ることもあるから」
「ましてうちは女の子三人だから」
お母さんと、です。
「余計になのよ」
「そうした教会が一番困るわよね」
「女の子しかいないと」
「男手がお父さんだけだとね」
「凄く困るわよね」
「そう、だからもう一人欲しいってね」
こう言っているのはといいますと。
「お母さん言ってるわ」
「二人いてくれたら有り難いからね」
「一人が教会、もう一人がひのきしん隊とかね」
「そうしたことが出来るから」
「やっぱり有り難いよね」
「そうよね」
「私はね」
本当にです、私は女の子なので。
「ひのきしん隊は見て聞くだけだけれどね」
「凄く頑張ってくれてるわね」
「ひのきしん隊の人達がいてくれるからおぢばがえりも出来る」
「そういうことだね」
「そうね、けれどあの人達だけでなくて」
私は自分自身にも言い聞かせました。
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