第十一幕その五
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「それは早いわ」
「早過ぎますか」
「ティータイムとしてはね」
「では」
「ええ、十時にしましょう」
「ティータイムはその時間の方がいいわね」
グリンダもこう言います。
「では王宮で予言のことをお話して」
「十時になればね」
「ティータイムにしましょう」
「そしてお茶も楽しみながらね」
「予言のお話をしましょう」
こうお話してでした、アンはグリンダを王宮に迎えました。そうして皆でおもてなしをしてでした。そのうえで。
予言のことを聞くとです、アンは驚いて言いました。
「突然なのね」
「ええ、一昨日予言について未来を見る魔法を特別に使って調べていたらね」
「わかったのね」
「その魔法は二日か三日先までしかわからないけれど」
「その魔法でわかったの」
「この国で何が起こるのかがね」
まさにこのことがというのです。
「わかったのよ」
「そうなのね」
「そう、それでその起こることは」
「それはなのね」
「突然変異で」
まさにそれでというのです。
「林檎が出来るのよ」
「新種の林檎がなの」
「そうなの、そしてね」
グリンダのお話は続きます。
「その林檎を食べたらね」
「どうなるの?」
「黄金の林檎は食べたらあらゆるアレルギーも無効化するわね」
グリンダはここで黄金の林檎のお話もしました。
「そうね」
「ええ、そうよ」
「それがね」
「その林檎にもなの」
「あってね」
それでというのです。
「実は黄金の林檎はノーム族の卵アレルギーも無効化するのよ」
「あっ」
グリンダの今の言葉にです、アンとカリフ王はです。お互いのお顔を見合わせました。そしてなのでした。
そしてです、二人でお話しました。
「そういえばそうね」
「そうだな」
「あらゆるアレルギーに効くから」
「我々の卵アレルギーにもだ」
「黄金の林檎にはこの効果もあるのよ」
まさにというのです。
「そしてその林檎にもね」
「ノーム族の卵アレルギーもなの」
「無効化する効果があるの、ただ」
「ただ?」
「効果があるのはその食事だけよ」
このことは一ヶ月効果が続く黄金の林檎とは違います。
「あくまでね」
「そうなの」
「そこはそうなのか」
「ええ、けれどね」
それでもというのです。
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