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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
第四話
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部屋の前に着いた。
二人が入ろうとしたその時

「出来たぁぁぁあああ!!!」

と言う成仁の大声が聞こえてきた。
二人は声の聞こえてきた方向を見ると成仁が猛ダッシュしながらこちらに向かってきていた。何かを持ちながら。

「どうした成仁、そんなに慌てて?」
「で……出来た……」
「出来たって、それか?」

正仁は成仁が右手に丸めて持っている大きな用紙を指さし、成仁が息を整えながら頷いた。

「とりあえず、父上の部屋に入るか」

と、隆仁の部屋の襖に手をかけた。






「父上、正仁です。入ってもよろしいでしょうか?」
「ああ良いぞ」

襖が開くと正仁、レグルスその後に成仁が入ってきた。

「どうしたんだ三人とも?」

本でも読んでいたのか隆仁は眼鏡を掛けていたがそれを外しながら三人に向き直った。

「私ではなくレグルスが用があります。成仁の用も別件です」
「そうか……。レグルス、用というのは?」
「オレも正仁と一緒に斯衛軍衛士養成学校に行くことにした!そう言うわけで手続きよろしく!」
「……………」

隆仁の顔は凍り付いていた。ただでさえ皇族正仁一人入学させるのにも皇族であるがために大変苦労しているのに、今更レグルスが入学したいと言い出してきたのだ。

「いや、その…レグルス、それは少し無理が……」
「じゃあ正仁を一人で武家ばかりいる敵陣に送るの?」
「よし!何とかしよう!」

大事な大事な息子を一人で行かせてはならないという親心を駆り立てるようなレグルスの言葉に、まんまと乗った形になった隆仁だった。

「次は成仁だが、その持っている物は何だ?」
「これを見せに来たんです!」

成仁は大きな用紙を近くにあったテーブルの上に広げた。
そしてそこに描かれている物を見て、正仁とレグルスも驚いた顔になっているが、軍人である隆仁はもっと驚いていた。

「成仁!これは何だ!?いったいどうやって書いたんだ?」
「どうやってですか?ん〜……自分で思い付いたことを納得でき、且つ製作が可能な感じで書きました!」

いつもよりも強い口調になってしまうほどに動揺していた隆仁に対して自分で考えだと返した成仁。その隣で書かれた物を見て疑問に思った正仁が成仁に質問した。

「なあ、成仁?これって戦術機なのか?俺の目にはそうは見えないんだが…」
「一応戦術機は参考程度にしてるだけで、それの元は戦車だからね。僕は戦術機としては考えてないよ」

自慢げに成仁がそう言うと、レグルスが聞いた。

「じゃあこいつはなんて言うんだ?」

その質問を成仁は待ってましたとばかりに笑顔となり嬉しそうに言った。

「一応、名前は決めてあるんだ!」









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