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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
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一九八六年 冬
レグルスが有栖川宮家に来てから一年がたった。
とは言っても変わったことは大きなことは特にない。
変わった出来事と言えば二つほどある。
一つは正仁の進学先が決まったことと、成仁がある物を書き始めたことだ。
縁側にてお茶をすすりながら、月を見ている少年二人がいた。
「なあ正仁?」
「なんだレグルス?」
「お前、来年から軍学校に行くんだろ?」
「そうだな」
「じゃあ、何でお前が嫌ってる武家がいっぱい居る学校に行くんだ?」
正仁は来年から軍学校、しかもまだ日本では珍しい衛士を育成するための訓練学校……京都にある『帝国斯衛軍衛士養成学校』に入学することが決まっていた。
そこで生じた疑問が「武家が居るところに何故行くのか?」と言う物だった。レグルスも一年とまだ短いが正仁の性格は大体分かっているし、武家…正確に言えば五摂家のことが大嫌いなことぐらい知っている。だからこそ気になって仕方が無いのだ。
「レグルス、答えは簡単だ」
「簡単だ……て言ったてオレにはわかんねぇよ」
「俺の性格を知っているお前なら分かるはずだ」
そう言われ目を瞑り、腕を組み考え出したレグルス。
それをとなりで優雅にお茶を飲みながら待つ正仁。
「……あ」
しばらくすると何かが思いついたのかレグルスが声を出した。
そして正仁の顔を見ながら言った。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し……こういうことか?」
レグルスの答えを聞いた正仁は満面の笑みを浮かべて嬉しそうに言った。
「大正解だ!流石は俺の義兄弟だ!来年は五摂家の斑鳩の嫡男が入学するからそれに合わせた」
「だからわざわざ敵陣に乗り込むわけだ……正直呆れたわ」
レグルスの発言が理解できないのか正仁は首を傾げていた。
「何故呆れる?」
「当たり前だ!周りが全員敵の所にわざわざ飛び込むんだからな!オレも連れてけ!」
「いや、いきなりなんでそうなる!?」
今度は正仁が驚いているがレグルスは気にすることなく続けた。
「え、だって一人じゃ不利だろ?オレぐらい行ったって何の罰も当たらねえよ」
と、ニヤリと不敵に笑った。
その笑みにつられ、正仁も笑った。そして立ち上がり歩き出した。
「そうとなれば善は急げだ!ちょっと父上に頼んでくる」
「オレの問題だから、オレも行くよ!」
レグルスも立ち上がり正仁の後を追った。
「そう言えば成仁は?」
「相変わらず部屋にこもって書いてるよ」
父親の隆仁がいる部屋に向かう途中、レグルスはふと口にした。
成仁はここ最近、
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