ガンダムW
1666話
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名前の方が分かりやすいので、その件に関しては何も文句はない。
『驚かないのだな』
「いや、十分に驚いているさ。けど、予想はしてたからな。そもそもの話、俺のトールギスもOZから盗まれた代物だ。そうである以上、その設計図がOZに残っていても不思議ではない……どころか、当然だろ」
『お見通しか』
「ルクセンブルク以降姿を見せなかったのは、その機体を開発してたからだな?」
『ああ。生憎と設計図は残っていたものの、実際にトールギスを作ったのは初めてだったからな。どうしても時間が掛かってしまった。幾つか改良点もあった事だし』
「けど、それが丁度良かったんだろう? 以前俺のトールギスに乗った時、かなり疲労していたが、今は……普通に乗りこなせているみたいだしな」
『そう言われると、こちらとしても嬉しいな。……とにかく、これで私もアクセルと同じ機体を手に入れた。これで……機体性能で負けるという事はない』
出来れば、俺じゃなくてヒイロの方に向かって欲しかったんだけどな。
何故かは分からないが、いつの間にかゼクスのライバルの座をヒイロから奪ってしまったらしい。
オペレーション・メテオの時、ヒイロとゼクスは戦ってその機体性能やパイロットの実力を認めてはいた筈だ。
その後、海中でのデスサイズとゼクスではないOZのパイロットの戦いもあり、間違いなくゼクスはヒイロをライバルとして認識していた筈なのだが……どこでどうなってこうなった。
多分、最初に原作の流れから逸れたのは、やはり俺がトールギスを盗み出した事だろう。
その結果、ゼクスはトールギスを入手出来ず……そのトールギスを使っているという事で、俺に興味を抱いた。
そして実際に会った時に、短時間ではあるがトールギスに乗り、その性能を確認した。
だが、短時間で想像以上に疲労したゼクスと違い、俺は普通にトールギスを乗りこなしているというのが、ゼクスの琴線に触れてしまったのだろう。
そしてルクセンブルク基地で戦いを挑み……呆気なく負けてしまった。
まぁ、ゼクスはこの世界ではライトニング・バロンの異名を持っていた腕利きのパイロットだったが、純粋に操縦技術や経験という面で俺に比べると圧倒的に劣っている。
これは俺の経験上、仕方がないだろう。
それこそ、修羅王やアインスト、ダークブレインやクイーン・バジュラ、そして何よりネオ・グランゾンとの戦いの経験をそうあっさりと凌駕されたりしたら、ショックで泣いてしまう。
「とにかく、今日は顔見せ……といったところか?」
『そうなる。本来ならこのような場所ではなく、もっと正式な場所でお披露目といきたかったのだがな』
人質作戦はエレガントではない、か。
正直なところ、ゼクスのおかげで助かったというのは間違いのない事実だ。
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