第三章 X《クロス》
戦場
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言えば、もちろん強い。
彼の上に(あくまで戦闘面で)立つのは翼人の理樹とクラウド、後は数名の実力者のみ。
一刀の両手にはそれぞれ青龍偃月刀とレイジングハートが握られており、近ければ斬りかかり、遠ければ砲撃で応戦している。
それに対し、近づいて殴るしかないコックローチアンデットは当然高速移動でまず接近してくるが、一刀も高速移動の力にはストックがある。
彼自身は加速開翼できないが、こうすることで彼もそういった戦闘が可能なのだ。
「ち・・・・ポンポンと武器変えやがって・・・・めんどくせぇ野郎だなおい!!」
ブンッッ!!と、空気を震わす音と共に、コックローチアンデットの姿が消えて高速移動に入った。
それについていこうと一刀も腰に出して置いていたキックホッパーのベルトによるクロックアップでついていく。
(これが最後の高速能力・・・これで、決める!!)
そうして一刀がコックローチアンデットの背後に周り、レイジングハートを構えて突貫する。
超至近距離からの零距離砲撃&斬撃
それをもって終わらせようとしているのだ。
このままならば、コックローチアンデットに確実に命中する。
クロックアップに入らなくても、視認することぐらいはできる。それによってクロックアップした直後、背後に一瞬で回り込むことに成功していた。
しかし
「遅いぞ、人間」
「なッ!?」
高速移動のその世界で、コックローチアンデットの姿が消えた。
「消えた!?・・・・違う、まさか!」
「さらなる加速。貴様らには決してたどり着けない速度の極地!!まだまだノロいわ!人間がァッ!!!」
消えた、のではない。さらなる加速。
クロックアップと同等の高速の中で、さらに姿を消すほどの高速!!
ザシュッ!!
「アグッ!」
ガリっ!!
「うあっ!!!」
直後、一刀の体を幾度も鉤爪が遅い、全身にわたって切り傷と刻み込んでいく。
それに加えて、足首も切られてしまい、しゃがみこんでしまった。
戦闘自体は可能な傷だが、足首を負傷してはこれだけの高速移動はもうできない。
と、そこから引っ掻きは殴打へと変わっていき、一刀の全身を嬲りはじめた。
「どうしたどうした!?俺の速度に、ついてこれないことはなかったんじゃないのか!?」
「ぐ・・・こ・・・の、ォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオおお!!」
「おぉ!?」
コックローチアンデットの声だけが聞こえるなか一刀が吼えた。
拳を食らったその一瞬。
自らの体を囮
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