第三章 X《クロス》
強奪
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クラスの機動力、移動速度をもつ二人は善戦したもののあいつに落されてしまってこちらには来れない。
体力的に見て、もう追いつけはしないだろう。
だから今は―――――
「こうやって・・・追いかけるしかないのか・・・・!!!」
「!!理樹!二時の方向から、大量のアンデットの反応が!!!!」
「そんな・・・・!!!」
と、そこに飛び込んでくるデータ、そして映像。
まだ遠くて細かく見えないが、ザッと見て三十体近くのアンデットだ。
それが群れのように固まり、こちらに向かって突っ込んでくるではないか!
「砲撃用意!!一体残らず撃ち落とすよ!!!」
「「「「「了解!!」」」」」
一同がドーベルマンアンデットを追いながらも、向かってくるアンデット共との応戦体勢に入る。
そして、衝突。
実にその衝突で十体ほどのアンデットが爆発して海に落ちていくが、今はそれを気にしている場合ではない。
残りの二十体ほどが瞬風の速度に合わせてきて、その機体にしがみついて攻撃してきたのだ。
無論、それを撃ち落としていくが、こうも張り付かれては戦艦では分が悪い。
戦艦が揺れ、速度が落ちる。
しかし、それでもまだ彼らはドーベルマンアンデットを追っていた。
だが
「!!! 敵からの砲撃が来る!!全員衝撃に備えて!!僕のタイミングで舵を切るんだ!!」
理樹が揺れる機体の中で、モニターにあるものを見た。
それはこっちに銃口を向け、にやりと邪悪な笑みを浮かべるドーベルマンアンデット。
そして、その腕には、腕を覆うように並んだ銃で構成された一門のガトリング。
無数に並ばされたその銃の中心。
彼自身の握る銃の引き金が、鋭い眼光とともにカチリ、という小さな音とともに引かれ、凄まじい音を放って弾丸が固まって砲撃のように打ち出されてきた。
「今だ!!」
「右方全力旋回!!」
ゴォォォォォオオオオオオオオ!!!
そして、理樹の合図とともに瞬風が大きく右に逸れ、その砲撃を回避しようとする。
船内を凄まじいGが襲い、ティアナは壁に倒れ込み、イスに座っていたメンバーはベルトに身体を絞められた。
そんな中理樹だけはしっかりと立っていたあたり、さすがは翼人。
回避のタイミングも完璧だった。最善である。
そう、最善だった。
今この状況において、出来うる限りの最大の回避だった。
しかし、それでも
ドォン!!ヴィーヴィーヴィー!!!!
「左方推進エンジ
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