暁 〜小説投稿サイト〜
風魔の小次郎 風魔血風録
154部分:第十三話 暖かい風その十三
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
いいんだな」
「そうだ。私には私の剣がある」
 もうそれを悟っていた壬生であった。
「それで貴様を倒す。それだけだ」
「武蔵か」
「そうだ。武蔵のものだ」
「あいつは今どうしてるんだ?」
「さてな」
 小次郎のその問いにははっきりしない返事を返した壬生だった。
「姿を消してそれからはだ」
「見ねえってわけか」
「おそらく今は一人で静かに生きている」
 妹を失くし傭兵でなくなった彼は。もう闘う理由がないからだ。
「だからだ。もう」
「そうか。ならいいさ」
「貴様もいいのか」
「俺達もな」
 小次郎は笑って壬生に告げた。
「戦いが終わればそれでいいんだよ。それでな」
「風だからか」
「そうさ、風さ」
 言いながら構えに入る。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ