第三章 X《クロス》
未熟
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が、彼女は魔道士といっても召喚魔導師だ。
弱くはないが、アンデットを相手にするにまだ不利としか言いようがない。
「ルーテシアッ!!!」
「クラウドさん!!」
と、ルーテシアの声を呼び、彼女もクラウドに気付く。
そこからは念話で会話をしたのだが、彼女の話ではメガーヌとガリューは一緒に遠出をしていたそうだ。
と、そこでガリューがこちらの異変を察知、まずは一人で急いできたらしい。
もちろんメガーヌも一緒に連れて来ようとしたらしいのだが、彼女がガリューだけでも先に行くように指示したそうだ。
確かに、担いていくよりは一人のほうがはるかに速い。
転移魔法も使えないことはないが、彼女たちがここに住んでいる理由を考えればそれは実際不可能だろう。
現在彼女らを取り囲んでいるアンデットは三体。
アギトがセミ、ガリューが蝶とテントウムシだろうか、それらのアンデットを相手にしていた。
そこに向かって、クラウドも参戦しバタフライアンデットを一閃のもとに切り伏せ、上に飛ぼうとしたそいつを叩き落とした。
そしてその際に、天井を張りつく――ヒルだろうか――アンデットを見つけ、それに向かって垂直に天井へと剣を構えて突っ込んだ。
残った二体をアギトとガリューに任せ、天井を突き破り二階へと突っ込んだ彼はリーチアンデットをバラバラにし、そこに見つけたほかの三対のアンデットを切り捨てて部屋から蹴り飛ばした。
そして、穴から一階を見下ろし、そこにあいつを見た。
氷を砕き脱出できたのか、ドーベルマンアンデットがルーテシアに向かって疾走しているのを。
「ッッ!!リフレク!!」
だが、クラウドはルーテシアに向かってリフレクを展開し、彼女をドーム状のバリアで守った。
そのドームにドーベルマンアンデットの銃弾が当たるものの全く揺らがず、蹴りを放たれるが少し揺れただけで問題はない。
「終わりだ!!」
そしてそれと同時に、クラウドが剣を構えて一階に飛び降り、ドーベルマンアンデットを狙って突っ込む。
しかし
バゴォッッ!!!!
「なに!?」
「ルールー!!」
リフレクの張った内部の地面から、ミミズの始祖たるアースワームアンデットが出現して彼女の体を掻っ攫っていったのだ。
クラウドは咄嗟にドーベルマンアンデットを蹴り飛ばして押しのけ、リフレクを解いて中を見た。
そこには大穴がぽっかりと残っており、ルーテシアはどこにもいなかった。
「もらったぞ!!召喚の才能を持った少女!!」
「させるか!!!」
クラ
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