第三章 X《クロス》
破壁
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れないと溺れ死ぬわよ?」
『関係ありません。私は一つではありませんので』
「? どういうこと?」
炎上していたビルの地下一階
そこで、ティアナはこの一連の事件の犯人であろう人物、マリアージュと向き合い立っていた。
相変わらずのスピーカーから出ているかのような音声。
人間と話している気がしない。
『私という個体が消滅しても、また別の個体が、彼女を探し出すでしょう』
「彼女?・・・・別の個体?・・・あなたは一体・・・・」
『トレヴィア・グラーゼの居場所は知れました。いまこそ我らにイクスを取り戻すとき。邪魔をしないでください』
「ッ!?」
そこまで言って、マリアージュがティアナに向かって走り出してきた。
手に持った剣を突き出し、その喉を引き裂こうと突進してくる。
が、ティアナはとっさに地面に倒れ、仰向けになって頭上を越えていくマリアージュに向かってクロスミラージュからの弾丸を放った。
バチュン!!
「え?」
「ォ・・・・・」
そして、その弾丸はマリアージュの股を抜け、脳天から飛び出して天井に当たった。
一番驚いているのはティアナだ。
この弾丸は非殺傷設定の弾丸なのに、一発撃っただけでここまで人体を貫くなんてことはありえない。
ティアナを越え、少し行ったところでマリアージュが止まる。
立ち上がり、その姿を見るティアナだが、その瞬間彼女の困惑の表情が、驚愕の表情へと変わった。
「え・・・液体!?」
『新たなるマリアージュたちよ・・・我らが主を・・・みつ・・・け・・・』
ドロッ!!!
ティアナが驚くのも無理はない。
マリアージュは彼女の目の前で立ち止まって振り向いたと思ったら、突如としてどろりとした液体になって溶けてしまったのだから。
『ティアナさん、一階と二階部分に放水を始めます。そこは危険なので、脱出してください』
そこで、ティアナに西園からの連絡が入り、その液体を少しだけ瓶に入れてその場を離脱した。
キーワードは、そろった。
解くための鍵は、あの天才科学者だ。
to be continued
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