第三章 X《クロス》
勃発
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マンの始祖たるアンデットで、名前はそのままドーベルマンアンデットという者。訳あってあなたの魂が必要なのでね。なぁに、この場で殺そうというわけではないよ。じゃあ・・・・」
ジャカ
「いただいていきましょう」
ドンドンドンドンッッ!!!
そう言うなり銃口をルーテシアに向け、何のためらいもなく発砲してきたドーベルマンアンデット。
が、その銃弾はアギトが発生させた炎熱の壁によって瞬時に解け消え、防がれてしまう。
「ほぅ、四肢の動きを封じて連れ去ろうと思ったが・・・・なるほど、優秀な護衛がいるようだ」
「あったりまえだ!!それにテメェ、それがルールーに当たったらどうすんだ!!」
「連れ去るだけだな」
「そうなったら私、出血多量で死んじゃうけど・・・・」
銃口を向け、向けられながら、そんな話をする彼ら。
何かずれているように感じてもそれは気のせいだ。
『ルールー・・・こいつやべぇ・・・・』
『うん。アンデット・・・だもんね』
そんな会話をしながらも、二人は念話でも会話をしていた。
相手はアンデット。
ルーテシアも、その存在のことは知っていた。
彼女が好きなのは古代ベルカ・・・というよりも古代史や考古学に近い。
それならば一万年前に起こったバトルファイトなどの事柄に興味を持たないわけもなく、当然アンデットのことも知っている。
『それもだけどさ、さっきの銃弾。あたし融かしたの実はかなりギリギリだったんだ・・・・』
『え?』
それを聞いて、ルーテシアは表情に出さないように、それでもかなり驚いていた。
彼女の知る限り、アギトはかなり高性能なユニゾンデバイスだ。
さらにはデバイスというカテゴリーで見なくても、彼女以上の炎熱使いはそうそういない。
その彼女が防ぐのがキツイ(彼女自体が攻撃型ということもあるが)というのはなかなかないことだ。
これだけでも、相手の強さが伺える。
『だからルールーはすぐに転移魔法で逃げろ!!ここは・・・』
『アギトは!?』
『あたしは標的じゃないみたいだからな。うまく逃げ切ってやるさ!!』
そんな算段を付けていると、念話の内容など知らないドーベルマンアンデットが、口頭の会話の返答をしてきた。
「・・・・おぉ、確かに。この場で死なれては困る。ふむふむ失策失策。これまた失敗してよかったな。では・・・・」
「ッ!!!ルールー!!行け!!!!」
「的確に意識を刈り取らせていただこう」
そういって双銃を腰のホルスターに収め、ドーベルマンアンデットがルーテシアに向かって疾駆し、その間にアギトが飛び込ん
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