第三章 X《クロス》
初夜
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敵の話に移り、壇上には一刀に替わって海東が上がってきた。
「知ってる人もいると思うが、今回の敵はアンデットだ」
「え?」
「なんで・・・・」
海東の言葉に翔太郎はまさかの偶然にびっくりし、長岡は耳を疑っていた。
しかしその言葉は小さかったのか海東には聞こえず、彼は先を進めた。
「仮面ライダーギャレン、橘朔也が言うには、十人の少女の魂を求めているらしい」
「そんな・・・どうして!?」
「おそらく、邪神、って言うのを復活させてその力を自分のモノにするためだ。だからここに集めたのは邪神の力になりそうな、そんな魂を持った少女たちばかりだろう?」
そう言われてみると、と少女たちが周囲を見渡す。
ここにいるのは、皆力を持った少女たちだ。
「それで・・・その邪神ってのはなんなんだ?」
と、そこでヴィータが質問した。
完全にみんなに埋もれ、これでは被害者候補の一人・・・というか完全にそうとしか見えなかった。
だが、それを皆は言わない。
それが大人という物だ。
そして、その質問に海東が応えようとする。
「邪神の名は・・・」
しかし
「邪神の名は、フォーティーンよ」
その答えが飛んできたのは海東からではなかった。
「え?」
「だ、だれ・・・?」
その声に、全員が振り返る。
そこには椅子に座ってその話を聞いていた長岡ユキがいた。
「確かにそうだけど・・・・君は一体誰だい?」
「長岡ユキ。あの化け物どもを、いえ、邪神を封じ込める者よ」
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「私の家に代々伝わっている話でね。邪神が目覚める時、封じ込めるのは私なんですって」
「どういうことだ?」
長岡の独白が始まって、早々に翔太郎が聞き返した。
それに対し、特に向かいなおすこともなくそのまま話を続ける長岡。
「祖母から聞かされていたのよ。半分おとぎ話でね。邪神が目覚めるとき、使者が現れ私たちの一族の一人が、その魂を以って邪神を封じ込めるってお話」
「それが、今回のことだと?」
「ええ。私だって最初は信じちゃいなかったわ。だけど、数日前にこの子が来た」
「ワン!」
そういって、長岡が傍らにお座りしている柴犬に視線を落とした。
長岡の言う数日前。
その日、仕事から帰ってきた長岡のもとに、その犬はいたそうだ。
玄関口で座って、まるで数年一緒にいた忠犬であるかのよ
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