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Muv-Luv Alternative 帝国近衛師団
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事も出来ないからどうしようかな〜って思ったんだ」
そこまで言うと少し息をつき、続きを話し始めた。
「そこで考えた。日本語が話せるから日本に行こうそうしようってな。そこからは大変だったぜ?まずは難民キャンプを抜けないといけない。米兵が毎日巡回に来るし、難民キャンプの外にも米兵が立ってるから見つからないように行くのは大変だったぜ」
「キャンプを抜け出した後は?」
「港に向かった。そこで日本に向かうJapanって言う独語もしくは英語が書かれた貨物船を探して乗り込んだ。スペルは同じだからな。その後は、船のコンテナから食糧をいただきながら日本に着くのを待った。」
「で、今に至ると?」
「そこなんだよ……」
そう言うとレグルスは困った表情になりながら言った。
「オレの予定では横浜や東京、大阪みたいな貿易港に着くと思ってたんだよ。でもふたを開けてみればどうだ?舞鶴基地と言うガッチガチの軍港に来ちまった……町に出たくてもそこら中、兵士だらけで出るに出られなかったんだ……」
「だからコンテナの中にずっと居たんだね」
「で、これからどうするんだ?」
正仁の問いに険しい表情を浮かべるレグルス。正仁は分かっていた。日本に来ても難民キャンプに放り込まれるのは目に見えていた。レグルスもそれは分かっていた。だからこれからどうするのかが気になった。
口を開かなくなったレグルスに正仁は一つの提案を話した。
「レグルス、当てがないなら家に来ないか?」
「えっ?」
鳩が豆鉄砲を喰らったかのような表情となりながらレグルスは正仁を見た。
「い、いいのか?」
「こんな所で出会えたのも何かの縁だ。みすみす難民キャンプに放り込まれるのを指を咥えて見ていることは出来ないしな」
「で、でもよ……迷惑にならないか?」
「ならんな。むしろ仲間が増えて、良いことしか無い。……今決めろ!一緒に来るか?それとも難民キャンプに戻るか?どっちが良い!?」
そう言われるとレグルスは
「お前ん家に行くよ!」
即答した。
夜、三人は帝都京都に戻った。レグルスは車から見える京都の街並みに目を輝かせながら見ていた。
「と言うことなので父上、母上、子供が一人増えましたがお気になさらず、今まで通りによろしくお願いします」
「よろしく親父殿、お袋殿!」
「………いったい、どういうことだ……?」
「よろしくねレグルスちゃん」
父親の隆仁は混乱し、母親の愛子はすぐに順応している姿があった。
「あれ、結局、何で声が聞こえたんだろう?」
正仁に一つの疑問を残しながら一日が終わった。
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