決闘? バカが数人いたわね
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ールと聞いて慌てふためいたが、ダンブルドアの鶴の一声ですぐに静まった。
「監督生は、下級生を連れてすぐに寮に戻るのじゃ…先生方は…」
生徒の雪崩に巻き込まれそうになったが、私はすぐさま魔法で姿を消し、トロールを探し始める。この世界の生物の力を見てみたかったからだ。先生方よりも先に見つけなければならないので、私は目を閉じて気配を感じ取る。一番近くのトイレの方から、何やら人ではない空気が感じられた。私は若干能力で飛びつつ、そのトイレを目指した。
トイレの中から、数名の叫び声と低い唸り声が聞こえてきた。先に遭遇した生徒がいたのか。
私は否応なしにトイレの扉を蹴飛ばして、中に飛び込んだ。中では、醜い顔のデカブツがハリー・ポッターやロン・ウィーズリーと戦っていた。戦いといっても、気を逸らしたりしているだけだった。
ふとトイレの個室の方の目をやると、ハーマイオニー・グレンジャーが腰を抜かして倒れている。
「霊夢! 助けてくれ!!」
ロンの悲痛の叫びが私の耳の中で木霊した。そんな事をしなくても、元よりやるつもりだ。
「ちょっと隠れてて」
私がそう言うと、彼等は素直にトイレの個室の中に隠れた。私は大幣と杖を取り出し、トロールに向けつつ色とりどりの弾幕をその怪物にぶつけ続ける。トロールは狂おしげに暴れまわろうとしたが、私の弾幕の威力は凄まじく、一瞬でトロールは灰となり散った。
「あ、あれ…手応えがない…」
威力を上げすぎたかもしれないけど、私には「敵に手加減する暇があったら寝ろ」という座右の銘らしき何ちゃらがある。トロールは中々強いと聞いたが、弾幕の前では障害にもならないのかもしれない。これは本に嘘をつかれた。
私が灰を蹴飛ばすと、個室から出てきたハリーはお礼を言ってきた。
「あ、ありがとう霊夢。助けてくれて…」
「別に。私がこいつを倒してみたかっただけ。弱かったけど」
ロンは自分の赤毛とは対照的に顔を真っ青にし、トロールがいない事を確認するとヘナヘナとその場に倒れこんだ。
「ひえぇ〜おったまげた」
栗毛のグレンジャーも出てきて、私に丁寧に頭を下げた。
「ありがとう霊夢。おかげで助かったわ。私、ハーマイオニー・グレンジャーよ」
「知ってる。アンタ…目が腫れてるけど、一体何していたの? もしかして、便所で告白して振られた? うーん、場所を間違えたわね…」
私が苦笑を浮かべながら言うと、ハーマイオニーは苦々しく口を開こうとする。
「違うの霊夢…えっと…」
「別に噂を拡散しようって気はないから、安心しなさい」
射命丸みたいにスキャンダルに飢えているというわけでもないしね。
「そういえば、何で私の名前を?」
「霊夢は有名よ。最強『猫巫女霊夢』っ
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