組み分け? どうでも良い
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手慣れているのか、モリーは私達を連れてズカズカと歩いている。ただでさえ赤毛の集団という事で人の視線を引いているが、その中でも巫女服を着ている私は、完全に浮いていた。
モリーは私に服を買ってくれようとしたが、私は巫女服の方がしっくりくるし動きやすいので、これ以外の服は出来ればきたくなかった。それでもホグワーツは制服に着替えなければならない。
人間の里の寺小屋なら、私服で構わないのに…
「本当にマグルでいっぱいね…いらっしゃい。9と4分の3番線はこっちよ」
モリーは軍団の先頭を切って、自分達が目立っている事もきにせずに早足で歩き続ける。
すると、後ろから白ふくろうを持った眼鏡の少年が追いかけてきた。ふくろうを飼うのは魔法使いの特徴でもあるので、恐らく迷った新入生だろう。私は気が付いたが特に気にもせず、ウィーズリー家の後をついていった。
赤毛の母親は4番線と5番線の間で止まり、息子達を促した。
「フレッド、行きなさい」
「ホホイノホーイ、フレッドちゃんが通りますヨォ」「おい待て、フレッドは俺だぞジョージ」
「どっちでも良いから行きなさい」
フレッドとジョージの区別、モリーはついているようだったが、二人はよく嘘をつくのでもっと分からない。
彼等は二人揃って、仲良く肩を組み、トランクの乗せたカートと共に壁の奥底へと消えていった。あまりに唐突な事だったので私も目を疑ったが、きっとこれが9と4分の3番線への行き方なのだろう。
すると、眼鏡の少年が私に声をかけてきた。
「すみません、僕、9と4分の3番線の行き方が分からなくて…」
「あら、それなら私も同じよ。ん…?」
私は少年の額に、稲妻型の傷跡がある事に気がついた。間違いない、彼がハリー・ポッターだろう。モリーは行き方を知らない私達に説明を始めた。
「あら、貴方も今年ホグワーツ入学なのね。駅の行き方は簡単なのよ、4番線と5番線の間の壁を通れば良いだけ。その時、怖い!とか行けない!とか思ったら激突するから気をつけて。小走りでも良いから、行ってみたらどうかしら?」
「眼鏡、行くわよ」
「えッ、う、うん!」
私はハリー・ポッターの手を引き、一緒に壁の中へと飛び込んだ。
私達は壁にぶつかる事などなく、そのまま進んでいた。ハリー・ポッターの感嘆の声が聞こえた。それもそうだろう。
9と4分の3番線は、数多の魔女や魔法使い、その子供達で溢れかえっていた。紅の汽車より出る真っ白な煙が駅に充満し、それはそれで幻想的だった。私はハリー・ポッターを適当な場所に押し込み、ロンを待った。別に主人公と親しくなろうなどという気はない。
ロンが出てくると、私は先に乗っているわとだけ言い、一人で紅の暴れ馬に乗り込んだ。
小さなコンパーメントが各
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