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巫女のホグワーツ入学記
魔法使い? 私は博麗の巫女よ
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ないが、いくら夏時でも寒さで凍えてしまうかもしれない。
 好い加減地上に降りてみようとスピードを上げて下界へと落ちる。地面ギリギリで止まったそこは、大きく不思議な家だった。否、家ではないかもしれない。

 たくさんの小さな小屋が不安定に縦横にくっつき、小さな窓から光が漏れだしていた。10メートルはあるだろうその大きな建物の中からは、たくさんの人間の笑い声が聞こえてきた。いくつもの小屋から飛び出す煙突からは煙が出ていた。建物の周りは柵で囲まれており、豚だったり鶏だったりの家畜も飼われていた。辺りを見回すが、この建物の他に家は見当たらない。人がいるのなら訪ねてみる価値はあると思い、私は柵を開けて中へ入っていった。
 途中に看板があり、「隠れ穴」と書かれていた。全然隠れていないのは気のせいかしら。

 私は歪んだ木のドアをノックした。すると、「ハーイ!」という女性の声がして、やがてドアが勢い良く開いた。
 ドアを開けたのは、小太りの赤毛の女性だった。私を見て驚いて目を見開いている。

「あら何方?」

 女性は不穏な雰囲気を隠す事ができず、私に不審の瞳を向けた。頭の中の設定を整理しつつ、私を言葉を発する。

「夜遅くに申し訳ありません。実は私宿無しで…宜しければ、一晩だけでも泊めていただけないでしょうか?」
「まぁ大変…どうぞいらっしゃい。私はモリー・ウィーズリーよ」
「え、良いんですか? あぁ…ありがとうございます。私は博麗霊夢です」
「ハクレイ…レイム? 不思議なお名前ね。まぁどうぞ入って」

 モリーに誘われ、私は一礼して家にお邪魔した。敬語なんて使い慣れないな。
 中は賑やかな食卓だった。6人の赤毛の人間が長テーブルにつき、たくさんの見た事のない料理を口にしていた。皆突然入ってきた私に目を向けた。すると、赤毛の双子の片方が言った。

「母さん、お客さん?」
「えぇそうよ。アーサー、この子家がないらしいのよ。しばらく泊めてあげれないかしら?」
「家出かな? 勿論構わないよモリー」

 モリーは長テーブルの一番端に座っていた男性に言った。アーサーという名前なのか、恐らくモリーの旦那さんだろう。私は一礼して、自己紹介を始める。

「博麗霊夢と言います」
「…母さん、見ず知らずの人を家に上げるのは…」

 一番近くに座っていた赤毛の若者が非難の声を上げた。すると、モリーはピシャリと言う。

「いいえ、困っている人を見過ごす事なんてできません。それに女の子なのよ。もし何かあったら私は罪悪感に押しつぶされてしまうわ。…霊夢、私の息子がごめんなさいね」
「いえ、突然訪問した私が悪いんです。やっぱり、ご迷惑でしたね、突然訪問して…」
「そんな事ないわ。どうぞ泊まっていって。辺鄙な場所だけど、居心地は良いわ
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