ガンダムW
1665話
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、MDを破壊されるという事は、人的被害はないものの資源的な意味では十分向こうに被害を与えている事になる。
特にOZは原作と違って宇宙での勢力は決して大きいとは言えない。
ましてや、バートン財団は言うまでもないだろう。
寧ろ、OZやバートン財団にとっては、人よりも物の方が価値があるという事にもなりかねない。
「ま、どのみち俺がやるべき事は……変わらないんだけどな。加速!」
精神コマンドの加速を使用し、スーパーバーニアを使った速度を更に上げ、見る間にトールギスとトーラス部隊の間合いが小さくなっていく。
勿論その間もトールギスの主兵装のドーバーガンは撃っており、MDのトーラスは次から次に撃破されていく。
それを見ながら間合いを詰め、やがて近距離と呼べるだけの間合いまで接近する事に成功する。
ここまで来れば、既にドーバーガンよりもマシンキャノンの方が強い。
両肩に装備されているマシンキャノンを撃ち続け、左手のマシンキャノンもそれに続く。
右手はシールドの裏から引き抜いたビームサーベルを使って、次々にトーラスを斬り裂いていく。
そうして攻撃し続ける事、数分。
やがてこちらの攻撃により向こうも看過出来ないだけの被害を受け……
『待て! それ以上攻撃した場合、お前達の母艦は撃破されるぞ!』
オープンチャンネルで、そんな声が響き渡る。
どこから聞こえてきた声だ? と思ったら、トーラス部隊の背後からトーラスクルーザーが姿を現す。
なるほど、有人機ではなくてトーラスクルーザーから指示を出していたのか。
それ自体は、おかしな話ではない。
実際、原作でもトーラスクルーザーを指揮所という形で使っていたりしたし。
向こう側から出て来たトーラスクルーザーの姿を見ながら、背後に……ピースミリオンと軍艦が3隻ある方に視線を向ける。
すると、そこには、まるでその4隻を囲むようにトーラスが10機程待機していた。
ちっ、どこから出て来た?
いや、考えるまでもなく、伏兵だろう。
元々向こうはここでこちらを待ち受けていたのだ。
であれば、当然のように伏兵くらい用意しておいても、おかしくはない。
もっとも、MDで伏兵が出来るのかどうかは分からないが。
基本的にMDというのはそこまで複雑な命令を自分で判断は出来ない。
それこそ、純粋にAIの性能という点で考えれば、メギロートやバッタの足下に及ばない程に性能が低いのだから。
……そもそも、バッタもメギロートもあのトーラスクルーザーみたいに何かあったらすぐにAIの命令を変えてやる必要があるような必要はないし。
もっとも、メギロートは数百年、もしくはそれ以上の間使われ続けてきたAIだし、バッタは古代火星文明の遺跡により作り出されている代
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