15部分:第二話 夜叉八将軍その三
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ろ」
そのことにまずは満足した。それでふと一呼吸置いて周りを見ると。病院の一室から試合を見る一人の少女に気付いたのだった。
「おっ」
彼女に気付いて跳ぶ。それで彼女のところにまで来たのだった。
「えっ・・・・・・」
「よお」
まずは窓を開けて入って少女に挨拶をした。
「試合見ていたんだ」
「う、うん」
少女は戸惑いながらも小次郎のその言葉に頷いて応えた。
「風が・・・・・・」
「風は暫く吹かないぜ」
窓から入って来た風に戸惑う少女に対して述べた。
「だから安心していいぜ」
「風が吹くかどうかわかるの?」
「ああ」
小次郎はにこやかに笑って少女に答える。
「俺風がわかるんだよ」
「風が?」
「ああ、こうやるだよ」
右手の人差し指を出して少女に説明する。
「これで冷たさを感じた方が風が吹いている方向なのさ」
「そうなの」
「そうさ。それでな」
小次郎は少女にさらに問う。
「ここ病院だよな」
「そうだよ」
少女は小次郎に答えた。
「ちょっと入院しているの」
「そうなのか」
「皆すぐに治るっていうけれどね」
少女はそう小次郎に話しながら窓の方に顔を向けた。そうして手すりのところに両手をついてさらに小次郎に話す。彼も少女に続いて窓の手すりに手をつけさせた。
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