IFエンド 「スバル・ナカジマ」
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
女の子らしい恰好したら変に思われるかもしれないし。というか、下手したら似合ってないとか思われるかも。それだけは絶対に嫌だ。私だって女の子なんだから好きな人には可愛いって思ってもらいたいもん!」
「……おめぇ、服も着ねぇで何やってんだ?」
「――っ!?」
反射的に振り返ると、そこには呆れた顔を浮かべているお父さんが立っていた。身内だったと安心したのもつかの間、私の中に凄まじい羞恥心が湧いてくる。
「な、何でドア開けてるの。用があるときはちゃんとノックしてよ!」
「おいおい、責任転嫁はやめてくれ。ドアを開けっぱなしにしてたのはおめぇの方じゃねぇか。それに……いくら育ったからって娘の裸見ても何とも思わねぇよ」
「お父さんが思わなくても私は思うの!」
子供の頃ならまだしも私だって今じゃ年頃なんだから。そりゃお父さんからしたらまだまだ子供なんだろうけど、もう少しそういうところを考えてほしい。というか……
「何か私に用なの? ないならドアを閉めてほしいんだけど……」
「別におめぇに用ってわけじゃねぇが、もうすぐ坊主が迎えに来る時間だってのに姿が見えなかったんでな。寝てるかと思ったが……こりゃ寝てる方がまともなだったかもな」
ぐ……、と言葉に詰まってしまう。何故なら部屋には大量の洋服が散乱しているから。腹芸が得意とされるお父さんからすればどういう状況なのか理解してしまうだろう。
「何となく分かるが……おめぇは何を悩んでんだ?」
「……着て行く服。……いつもみたいにラフすぎるとショウさんにあれこれ思われるかなって。でも気合を入れすぎても重いとか思われるかもしれないし」
「はぁ……おめぇが女らしくなってくれんのは親としても嬉しいことだが、別に結婚式だとかそういうんじゃねぇんだ。変に洒落っ気出さずに適当に着ちまえ。別にあいつは変な恰好しない限り気にしたりしねぇだろ」
確かにそうだとは思うけど……娘の今後に影響するかもしれないんだからもう少し真剣になってくれてもいいと思う。お父さんだってお母さんとデートするときはあれこれ考えただろうから。
「しっかし……よくよく考えてみると、何であいつはおめぇなんかを選んだだろうな。近くにもっと良い女はいるだろうに。教導官や執務官の嬢ちゃんだとか、はやてだとかよ。オレの目が間違ってなけりゃ、あいつらは坊主のこと好きだと思ったんだがな」
「う……」
「経済的なことを抜きにしたってあいつらの方が料理だってできるだろうに……何で坊主はうちの娘を選んだんだ? 落ち着きはねぇ方だし、馬鹿みたいに飯は食べる。色気があるかつったら昔よりはマシだがねぇほうなのによ」
「あぁもう、それ以上言わなくていいから!」
そんなことはお父さんに言われなくても分かってるから。というか、何で娘の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ