第百六話 光の魔法その十六
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「そうなります」
「そうですか」
「観て思いました」
「確かに。あの執事は」
思い出せば思い出す程だ、これまでのことを。
「主人公の横でお囃しだけですしね」
「それにしかなっていません」
「だからですね」
「はい」
一言で答えてくれた、ここでも。
「再教育です」
「それも徹底した」
「実は八条家の執事の再教育は厳しいです」
「あっ、そうなんですか」
「はい」
実際にというのだ。
「それもかなり」
「そうだったんですか」
「かつての帝国海軍の航空隊の訓練の様だと」
「確かそれって」
聞いた限りではだ、海軍の中でもだ。
「凄かったっていう」
「流石に命を落とすことはないですが」
「海軍の訓練みたいに」
「ですがかなり厳しく」
「物凄いんですね」
「私は受けたことはないです」
その再教育はというのだ。
「ですが受けた若い人は」
「厳しかったとですね」
「実際にこう言われました」
帝国海軍航空隊の訓練の様にというのだ。
「鬼の様だったと」
「そうですか」
「海軍でなければ陸軍だったと」
こちらも厳しかった、つまり当時の日本軍は海軍も陸軍も恐ろしい訓練を行っていたのだ。
「その様に」
「あまりというか全然違いはないですね」
「そうですね」
「どっちも凄い訓練してましたから」
そして軍規軍律もだ、海軍も陸軍もまさに鬼だった。
「ああいう感じで」
「極めて厳格です」
「何か八条家の執事になることは」
「いえ、そうしたことはごく稀なので」
「稀ですか」
「ご安心下さい」
こう僕に話してくれた、そのうえで。
僕達は朝御飯に向かった、その朝の楽しみに。
第百六話 完
2016・9・2
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