暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第三章 X《クロス》
予兆
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なんて報告するつもりなんですか?」



そのメンバーは、理樹と上条とエリオだ。




「彼」がいなくなって、それからそろそろ一年だ。



あの事件から一年が経って、彼らは「彼」に報告をするという計画を立てていた。
彼ら、というのは勿論この三人だけではなく「EARTH」メンバーでだ。


どこで声をかけるか、というのはあの十五天帝・青龍の突き刺さっている場所で。
しかし、誰が声をかけるかが決まっていない。


「いや、ここは理樹か一刀じゃねえの?」

「僕としてはクラウドさんがいいんだけど・・・・」

「でも断られてしまったんですよね?」

「内容はどうするんだ?」

「『何もなかったです』・・・じゃない?」

「まあ確かにそうだけど・・・ねぇ?」



そんなことを話しながら、彼らの手が進んでいく。





今日の飯もうまい。





------------------------------------------------------------





とある世界

炎が、周囲を覆っている。




「――――は―――――ですか?」

「あ?・・・・え・・・・し、知らない!!俺は何も・・・・!!!」


炎の中に映るシルエットは、長身の女性と、へたり込んだ男性のものだ。
そして、前者が質問し、後者がおびえ震えていた。


しかし、それでも質問に答えた男性の言葉を聞いて、女性のほうは特にがっかりすることもなく、機械的に言葉を発した。


「では・・・あなたは――――――です」

「ひ・・・ひぃぃいいいいいい!!た、助けてくれ!!助けてくれ!!!」


炎の中で女性の声はよく聞こえなかったが、この男性にははっきり聞こえたようだ。
質問し、その手に握った剣を振り上げる長身の女性に怯え、質問された男が四つん這いになって逃げだす。

しかし炎は周囲を覆っていて、逃げ道はない。
逃げられるとしても、死を覚悟してこの炎を突破しなければならない。



と、そこに何か動く影を見た。



そのシルエットは、自分を襲おうと背後に迫っているそれとは違う。




「た・・・助かった・・・・お、おい!!聞こえてたら助けてくれ!!!こ、こいつを・・・え?」



炎が踊り、そのシルエットが明らかにされ、瞬間


その姿を見て、一瞬ほころんだ顔が最初よりも恐怖に染まった。


それは、瞳に映ったその姿が、異形のモノであるからであろう。



「な・・なんだよ!!なんなんだよ!!てめえなんなんだぁアアアアアアア!?」

ドンドンドン!!!



[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ