美保鎮守府NOW-Side B- PART11
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テロールに働くというビタミンEを清掃業者とすると、レシチンはごみ収集車のような働き、と例えれば解り易いか?ビタミンEはレシチンの酸化を防ぎ、レシチンはビタミンEの吸収を助ける力もある。互いが互いに自分の仕事をしやすい環境を作ってるワケだ。
そんなレシチンがダントツに多いのは大豆食品。大豆、枝豆、味噌、醤油に豆腐に油揚げに納豆etc……どれも和食にゃ欠かせねぇ。案外、日本人がストレスに強いとされる所以はこの辺にあるのかもな。なので、今回はそんな大豆食品たっぷりの『納豆汁』を作るぜ。
《大豆食品たっぷり!秘伝の納豆汁》
・山菜ミックス:適量
・納豆:600g
・油揚げ:3枚
・木綿豆腐:2丁
・水:適量
・味噌:適量
・長ネギ:適量
・セリ:適量
・ほんだし:大さじ2位
納豆汁ってのは山形の郷土料理でな。ペースト状になるまで磨り潰した納豆を、山菜なんかを入れた味噌汁に溶いた物だ。納豆独特のあの粘りと味が味噌汁に溶け出しててなぁ、納豆好きには堪らんご馳走だ。昔、柔道の試合で山形に遠征した時に民泊させてもらった家の婆さんが作ってくれて、あんまり美味かったんでレシピを教えてもらったんだ。
まずは一番時間の掛かる納豆からだ。擂り鉢に納豆を全部入れて、すりこぎで納豆の粒が無くなってペースト状になるまで磨り潰す。ここで大事なのは面倒がらずに綺麗に納豆の粒を磨り潰す事。それによって納豆がしっかりと味噌汁に溶け込んで、さながらとろろ汁の様な滑らかさが生まれる。納豆を磨り潰している間に薬味の長ネギとセリを細かくみじん切りにしておき、油揚げも食べやすい大きさに切っておく。
お次は味噌汁の支度。鍋に水を適量沸かして、出汁を入れる。出来れば昆布よりも鰹節や煮干しなどの味の強い出汁がいいだろう。そうじゃないと納豆の味に出汁が負けちまうからな。沸騰してきたら納豆汁の具材になる蕨やゼンマイ、山うど、細竹、ナラタケなんかを刻んで入れるんだが……今回は手元に無いんで、スーパーに売ってる山菜ミックスで代用だ。山菜ミックスの水気を切って鍋に入れ、適当に刻んだ油揚げも一緒にドボン。山から取ってきた山菜だと15分くらい掛けてじっくりと煮るが、今回は山菜ミックスだから、強火で5分も煮れば十分だな。
具材に火が通ったのを確認したら、一旦火を止めて味噌と納豆をお玉に掬って溶いていく。納豆ペーストを一気に鍋に入れると、固まってダマになってしまうので、味噌を溶くように少しずつ溶いていこう。味見をしてちょうどいい塩加減になったら、再度点火。弱火にして、お玉でゆっくりかき混ぜつつ5分くらい温める。
「す、すごいドロドロですね……」
鳳翔さんをはじめ、他の見学していた連中も、少し引いている。なんだよ
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