第4章:日常と非日常
第99話「ふざけないで」
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。
それだけじゃなく、霊力で因子が感じ取れないか確かめる。
「(ただ状態を解析するんじゃなくて、魂とか...そういうのを染色体を見るイメージで解析する...。因子なんて、視覚化できる訳がないし。)」
私はまだ魂を“視れる”訳じゃない。だから、違うイメージで解析する。
そうすれば、少しずつ因子が分かってきて...。
「ゆ、優輝?」
「...接触とか、傍にいるだけで因子は戻ってるみたい。」
少しずつ...ほんの少しずつだけど、椿に因子が動いている。
それに、少し触れてみたらその動きが速くなった。
「なるほど。“繋がり”を強くすれば、それだけ早く因子が戻るって訳ね。」
「繋がり...パスを太くすればいいんじゃないかな?」
式姫と私のパスを強くする...。いや、どうやって?
霊脈の近くとはいえ、パスを弄ってこれ以上太くは....。
「あっ....。」
「ど、どうしたのよ。」
一つだけ、方法があった。
霊力としての“繋がり”は、概念的な側面が大きい。
なら、概念的な分野で“繋がり”を太くすればいい。つまり...。
「...椿、とんでもなく恥ずかしい目に遭う代わりに私が元に戻るのが早くなって、多分全盛期の力に近づけるのと...そんな目に遭わずに自然に治るのを待つ...どっちがいい?」
「い、いきなりな質問ね...。というか、恥ずかしい目って一体...。」
「それは...。」
...あまり言葉にはできない。言うと多分拒絶されるし。
「まぁ、とんでもなく恥ずかしい目になるのは確かだよ。なんなら防音と遮断の結界を張って見られないようにしてもいいけど...。」
「そ、そこまでなのね...。」
私の言葉に、椿はしばらく考え込み...。
「...まぁ、いいわよ。これまで散々葵に弄られて恥ずかしい目には遭ってるし。べ、別に全盛期に近づけるからするのよ!勘違いしないでよね!」
「そう?まぁ、一応結界は張っておくね。」
言質は取ったし、遠慮なく...ではないけど、やらせてもらおうかな。
あ、ツンデレ発言についてはスルーだよ。皆ほっこりはするけど。
「えっと、何を...。」
「ごめん、ちょっと見せられないよ。」
「見せられないの!?」
司が気にしていたけど、結界を張って完全に遮断する。
これで、破られない限り見られないはず...。
=椿side=
「...なんというか、凄い嫌な予感がするのだけど...。」
結界を張って、外からは見えなくなったみたいだけど...中からは丸見えなのよね...。
それに、どこか優輝の雰囲気が
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