第4章:日常と非日常
第99話「ふざけないで」
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瞬演技じゃないかと思ったよ。」
あまりに“それらしい”やり取りに、さしもの葵たちも演技だと思えなかったらしい。
「...実際、演技じゃなかったのかもね。」
「...どういうことか、説明してもらえるかしら?」
「いいよ。けど、それは八束神社に戻ってからね。」
優輝の言葉に疑問を持った椿に対し、とりあえず神社に戻ろうと提案する優輝だった。
=優輝side=
「ぅ....ん...。」
神社に着き、司を縁側に寝かせると、ちょうど目を覚ました。
「あれ...?ここは...。」
「神社よ。目が覚めたかしら?」
気絶する寸前の事を覚えていないかのように、ボーッとしている司。
段々と思い出したのか、目も覚めていったようだね。
「そ、そっか、私気絶して...あれ?奏ちゃん?」
「あの後ついて来てたみたい。...それと、気になった事があってね...。」
リヒトの記録と共に、先程の記憶がない事を説明する。
「...結局、記憶がないのと、この演技に思えないようなやり取りはどういうこと?」
「多分...なんだけど...人格を増やしちゃった...的な?」
憶測でしかないけど、先程までの記憶がない事、織崎とのやり取りに出てきていた言葉などから考えると、“志導優奈”という人格を創ったのだと思う。
「私、演技をする時はなりきろうとするから、女性の因子が影響してその時に人格そのものを創り出したんだと思う。」
「人格の創造って...。」
「二重人格の式姫もいたけど、創り出すのはさすがに見た事ないよ...。」
へぇ、二重人格の式姫とかもいるんだ。....じゃなくて...。
「女性になった事で人格が増えたのかもしれないから、さっさと元に戻れるようにしないと、また何か起きてしまうかもしれないんだ。」
「...甘く見ていたわね...。人格が増えるなんて結構異常よ。」
女性の思考になった事で人格が増えてしまったのだとしたら、もしかしたら男性としての“自我”がなくなる可能性もある。
そうならないためにも、早期の解決が望ましい。
「でも、戻し方が分からないのに、どうやって...。」
「ずっと考えてたんだけど、今の私は椿の因子があるから女性になっているの。...だったら、椿と何か...とにかく“因子が戻る”行為をすればいいんじゃないかな?」
尤も、それが分からないんだけど。
「どうやって私に因子を戻すか....。」
「神降し...は論外だね。そもそもこれが原因だし。」
「ちょっと待って、試してみる。」
そういって、私は自身に解析魔法をかける
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