旧
12話
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インで受け止める。
「そうか。お前は元はエクスカリバーなのか」
剣を手に取りそう語る。そうだ、こいつはエクスカリバーの破片から生み出された7本を再び1本に戻し、魔の力を加えた聖魔剣エクスカリバーだ。もう1本は聖魔剣アロンダイト。こいつらの鞘はオレが担っている。
「少しだけ思い出した。確かにエクスカリバーの鞘はオレに縁がある品だ。オレが呼び出されても仕方のないことだ」
「まさかそれは、エクスカリバーなのかい?」
「そうであってそうでない。そうとしか説明できない」
鞘はアイリと呼ばれていた女性に渡す。
「持っていろ。マスターよりも弱いみたいだからな」
「でも」
「オレには必要がない。それにマスターは暗殺者だな。オレと同じ匂いがする。正面から戦うよりも裏に、影に動くのが主体だ」
「なるほど。これは当たりを引いたかな。はっきり言って僕は不安だった。いくらステータスが高かろうと騎士道精神などといういらない物を持つ所為で相性が悪いサーヴァントを呼ぶくらいなら媒介なしで自分に合うサーヴァントを呼びたかったんだが、ステータスが高い上にこちらのことも理解してくれるセイバーが引けるとはね」
「剣士、それとも救世主?」
「剣士の方だ」
「生憎と剣はそれほど得意でもないんだけどな。まあ、一流程度には引けを取らないことを約束しよう。記憶が戻るまでの間、この身はマスターに捧げよう」
「槍、黄色の、いや、黄金色の槍?」
目の前にいるランサーの槍を見て、また記憶の何かに引っかかる。赤い方ではなく黄色の方だけに。考え込んでいるうちに黄色の方の槍で心臓を突き破られた。この感覚に覚えがある。
「そうだ、思い出した。こうやって槍で貫かれた。そのまま敵に嬲られて死んだふりをして相手の拠点に潜り込んで工作を行ったんだったな。それに、そうだ、あの時も背後からやられたんだったか。だが、魔槍ではなかったはず。聖槍だ。あれは痛かったな」
そう言いながら魔槍を握る。ラインを繋げて情報を引き抜けばあとは用済みだ。溜めてあった倍化の力で握力を強化して握りつぶす。
「バカな!?心臓を貫かれて死ぬ気配がないどころか、握りつぶすだと!?」
「ああ、頭だったら死んでいただろうがな。心臓はオレの急所じゃない。オレを殺すには脳を潰すしかない。これはオレの記憶を取り戻す切っ掛けをくれた礼だ。さあ、存分に殺し合おうかディルムッド・オディナ。モラルタとベガルタはどうした?ゲイ・ジャルグだけでオレを殺せるか?」
「何故!?」
「赤と黄の槍持ちな時点で気付くだろうが。これが赤だけならクー・フーリンと悩んだだろうがな。あと、黒子」
話しながらも高速で傷を治癒していく。ゲ
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