旧
11話
[1/10]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
急に探知圏内に現れたそれに、オレは恐怖からカップを落とした。全身の震えが止まらない。
「匙!?どうしたのですか」
「お、恐ろしいまでに強い存在が駒王に現れました。魔王様たちなんか目じゃないぐらいに、デカすぎる。ドライグとアルビオンが子供以下に感じる。まさか、これがオーフィス!?」
「オーフィスですって!?」
「アザゼル先生にも報告してきます。会長はグレモリー先輩たちに」
「その必要はねえよ」
アザゼル先生がグレモリー先輩たちを連れて生徒会室に入ってくる。
「どういうことですか?」
「ヴァーリの馬鹿野郎からオーフィスを連れてくるって連絡があったんだよ。はぁ〜、何でも匙、お前に興味を示したそうだ」
「オレですか?」
「お前、暴れすぎ。ヴリトラ自体も成長しているだろう?それに興味を示したそうだ」
「成長?」
一体どれが原因だ?あれか、それともアレか?いや、こっちかな?
「何百面相してんだよ。全部合わせてに決まってるだろうが」
「声に出してましたか?」
「考え込んだ時点でだいたい予想はつくわ。何が成長の原因か悩んだんだろうが」
「最近、自分でも分からないような変化が起きていてもおかしくないので。なんか悪魔の体からかけ離れているような」
「体の中に色々取り込むからだろうが!!全く、お前また精密検査な。それはともかく、これからオーフィスと会え。敵対はしないだろうが、機嫌は損ねるな」
「難しいですけどやってみます。というより、これと敵対するのっているんですか?」
「稀にいる。何処ぞの白い馬鹿とかな」
「あいつ、強くなりたいとか言ってるくせに相手の力量も見分けられないのかよ」
「街に入った時点で感知しているお前がおかしいんだよ」
「小動物ってのは危険に敏感なんですよ。ちくしょう、雲隠れしてぇ」
「お前の何処が小動物なんだよ!!」
「オーフィスから比べれば小動物でしょうが!!」
「ちくしょう否定できねぇ」
オーフィスが近づいてくるにつれて益々気分が悪くなるのを軽口で誤魔化す。対峙した時にまともでいられるかな?
「まさか完全にダウンするなんてな。単純に考えて誰よりも強くなってるか」
「なぜそう思うアザゼル?」
「分かんねえのか、ヴァーリ?」
「力に圧倒的な差があるとそれを精神が拒否して何も感じなくなることがあるのは知ってるだろう?匙はギリギリ認識できるだけの強さを持っていて、お前は持っていない。まあ、多少の慣れはあるんだろうけどな」
「ん、ヴリトラ、かなり変わった。ドライグとアルビオンより強くなってる。どうやったか知りたい」
「アザゼル先生、お待たせしました」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ