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11話
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レートでサマエルには勝てないって結論を出していたせいだ。だが、勝てないだけだ。追撃させないぐらいに負傷させた後に逃げることなら、出来る!!」
『いつもの調子に戻ったな。それでこそだ。破棄せずに済んだ8倍の倍加が4本ある。うまく使え』
「ありがとう、ヴリトラ」
1本を自分の魔力へ、8倍にした魔力をアロンダイトとエクスカリバーに転移分を残して等分に注ぎ込む。そして1本ずつ聖魔剣を倍加させ、放つ瞬間に
「がはっ」
胸から黄昏の聖槍が生える。
「させんぞ!!ここでサマエルを消耗させるわけにはいかないのでな!!」
さらに両腕が斬り飛ばされる。もう痛みも感じない。だが、まだ終わらん!!腕など、オレにとっちゃあ飾りなんだよーー!!
「ラインよ!!」
残っている最後の力で斬り飛ばされた両腕にラインを伸ばし、全ての力をサマエルに放つ。
「お前らが見るのをやめた観測班の記録の続きだ。黄昏の聖槍に貫かれて、両腕を斬り飛ばされて、それでもサマエルにエクスカリバーとアロンダイトの魔力砲を叩き込んで重傷を負わせた。だが、その後に、サマエルに食わ「やめてください!!」……はっきり言っておく!!匙はサマエルに食われた!!食われる前から致命傷だ!!生存は不可能だ!!匙の最も苦手とする聖属性と竜殺しの中でも最高峰の2つだ!!奇跡でも起きない限り匙は死んだ!!オーフィスとヴァーリとイッセーを、いや!!ここにいる全員を、大切な奴らを救うために!!」
「そんなことわかっています!!でも、あんなに、あんなに生きたがっていた匙を、匙を、あっ、ああ、ああああああああああああああーーーーー!!」
泣き崩れるソーナを見て、ここまで匙に入れ込んでいやがったとは思いもよらなかった。いや、あいつの影響力を考えればそばにいる分当然か。全員が自分たちを責めている。あのオーフィスですら落ち込んで、匙の奴が残した宝物がなければ、各個人に当てられた、週1ペースで増えている大量の遺書がなければ暴れていてもおかしくなかった。
?オレ宛には事務処理的なことが8割ほどだったが、残りは私信のような物で、苦労をかけたことへの謝罪や感謝の言葉でいっぱいだった。面と向かって話すのが苦手な分、その量は莫大な物だった。あいつにとって、オレたちと出会い、作り上げた物全てが宝物だったんだろうな。
ヴァーリたちは自分たちが警護をするからと無理を聞いてもらったのに失態を犯したことで自分たちを鍛え直すと何処かへと行ってしまった。
イッセーは何もできなかった後悔から自分を苛め抜いている。リアスたちも魔獣創造で生み出された魔獣相手に手こずりどうすることもできなかったことを悔やんでいる。
ソーナたちはボロボロだ
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