旧
6話
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ロキ」
「役に立てないようだから捨てるだけだ」
その言葉に二頭が暴れだす。当然だろう。巣立ちならともかく、親に切り捨てられるのは言葉で表す事は出来ない。それを平然とやるロキは最低なゴミクズ野郎だ。
二頭の頸動脈に付けた傷をラインで治療してエクスカリバーを体内に戻してから力を完全に解放する。そしてなんとかしようとする二頭の前に腕を差し出し、食いちぎらせる。
「「「「なっ!?」」」」
「……」
この戦場に居る会長を除く全員が驚く中、ラインで両腕の止血だけを済ませ、ロキ達から距離を取る。
「これでこいつらは最低限の仕事はこなしたはずだ。下げろ」
「まさか死に損ないの為に両腕を差し出すとは笑えるわ。まあ、少しは役に立ったか」
その言葉に二頭が喜びを表そうとして、ロキの魔力弾に身体を貫かれる。
「役には立った。だから楽にしてやる。健の再生は面倒だからな。代わりも居る以上、捨てるのが一番だ」
命が失われていく二頭にオレは歩み寄り、ラインで二頭が寄り添える様に移動させる。二頭は残る全ての力を使って互いの毛繕いを行い、それを邪魔する様にロキが再び魔力弾を放とうとする。ここまでで十分だ。ロキには一切の慈悲を与える必要は無い。世界に罅が入り、砕け散る。
「何が、起こった!?」
ロキの言葉がこの場に居る全員の思いをまとめている。
「夢幻の聖剣、それの真の力だ」
体内の聖剣の力を抑えながら呼吸と思考を整える。
「基点となったのはオレがこいつらの頸動脈を塞いだ後、そこからこの場に居る全員を全く同じ夢の中に引きずり込んだ。誰もが夢だと気付かなければそれは現実となる。一種のタイムスリップと言っても良い。アレは夢に起こった事だ。ゆえに、オレは貴様を絶対に許さんぞ、ロキ!!絶望を貴様に与えよう、禁手化!!」
混沌龍の騎士鎧を身に纏い、聖魔剣の代わりに作り出した聖魔剣と同じ力を持ったハンドガンを抜いてロキに発砲する。弾丸に破壊、バレルに天閃と透明、マガジンに祝福の術式を展開し、弾丸自体も聖魔剣の欠片を用いてある。それの威力を倍化の力で16倍にして全弾を叩き込む。神の特性に気付いたオレが出した神殺しへと至る為の手段だ。
神は恐ろしく頑丈であり、強大な力を持っている。だが、それだけだ。人外の壁を越えた先、それが神である。それだけの事なのだ。何か特別な力が必要な訳では無い。だからこそ赤龍帝と白龍皇は恐れられた。
元から強靭な肉体を持つ龍の力が倍化で強化される、龍以下の力にまで落とされる。それも簡単にだ。オレもいずれは簡単に神殺しを為したいが、小細工を色々してようやくか。
10発の弾丸に撃ち抜かれて地面に落ちたロキに素早く近づき、ロキの全身を覆う様にラインで覆い尽くす。そし
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