旧
6話
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としても聖なる力の塊を埋め込まれて悪魔が助かる訳が無い。おそらく黒い龍脈が使えなかった間は少しずつ身体が変容していたんだろうな。それが禁手化で強制的に進んで、今は落ち着くまで休眠していると思われる。目覚めれば、これからも新たな力を取り込んで己の物にするための人の形をした器が完成しているだろうな。ああ、別に意思が無くなったりする事は無いはずだ。指向性の無い力を取り込んだ所で強靭な意思の力を消す事は出来ないだろうし、混じる事も無い。そこら辺は少しだけ起きたヴリトラに確認してある」
途中まで匙は匙として生きられるのかを心配しましたが、ヴリトラからもそう言われて肩の力が抜けた気がします。
「それから確認しておきたいんだが、匙に入れた悪魔の駒って兵士が4個に他の奴の変異の騎士が1個か?」
「ええ、そうですが。まさかそちらにも変化が?」
「確認されたのは変異の騎士が1個、そして変異の兵士が1個、残りは変異し続ける謎の3個だ。確認して仮称を付けたのが全部で6種。城塞、重兵士、弓兵、騎兵、重騎兵、そして暗殺者だな。アジュカは今はそっちを調べてる。現在分かっているのは、城塞と重兵士は戦車と兵士を強化した様な物で、騎兵と重騎兵は騎士と戦車を足して割った様なもんだ。それが速度に振られたか力に振られたかで騎兵と重騎兵に分かれる。弓兵と暗殺者なんだが、こいつは完全な新種らしいから詳しい事は分かっていない。正確に言えばこの6種全部だがな。細かいことは本人が目覚めるまでは分からないだろうな。予測だが更に言えばこいつらもこの先種類が増えていくだろうな」
そこまで話した所で背の小さい金髪の堕天使が資料を持ってやってくる。
「アザゼル様、調べ物が終わったっす。予想通りヴリトラ系統の神器所有者達が倒れてるみたいっすね。偶々死刑囚の所有者が居たんで摘出してみたっすけど、所有者は死ななかったっすね。それと同時に何人かが回復したんっすけど、たぶん同じ神器の所有者だと思われるっす」
「回収したのはなんだ?」
「たぶん龍の牢獄っす。アザゼル様に貰った資料とちょっと違うっすけど、抜き取った後に変化し始めたんで、たぶん、あの匙ってのしか受け入れられないと思うっす。他のも抜いてきます?」
「出来るだけ人間社会に問題が無い奴からな。死刑囚か、後戻りが出来ない奴に最大限の便宜を図った上でだ。予算は渡してある中から使え、足りないようなら追加でも出すから早急に集めろ」
「了解っす」
退出していく前に金髪の堕天使はアザゼル様に何かを渡していく。おそらく先程の会話に出ていた龍の牢獄だろう。
「確かに変化しているな。より深い物になったとでも言うべきか。五大龍王の一角すらも変容、いや、進化させる程の強大な才能と意思の力。とんでもない奴だよ。今はまだオレ達の
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