旧
5話
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
h Dragon Balance Breaker!!!!』
その音声と共に兵藤が赤いオーラに包まれ、そのオーラの中から赤い鎧が飛び出し、殴り掛かってくる。それをエクスカリバーとアロンダイトをクロスさせて受け止め、砕け散る聖剣達と共に壁に叩き付けられる。
「匙!!」
飛びそうになった意識を会長の声を支えに踏み止まる。どれだけのダメージを貰ったのかを調べる。身体のあちこちに、エクスカリバーとアロンダイトの破片が刺さり両腕の骨が折れている。あれが、禁手化した赤龍帝の篭手の力なのか。
壁を支えに立ち上がると兵藤が会長に向かってそこそこ大きい魔力弾を撃っていた。それを真羅副会長と由良さんが会長を突き飛ばして魔力弾に飲み込まれる。
『ソーナ・シトリー様の女王、騎士1名リタイア』
このままでは負ける。駄目だ、そんなことは。会長の夢が、オレの夢が、冥界で会長の夢を望む者達の為にも、こんな所で、負ける訳にはいかない。目指す物が曖昧な相手に、夢を潰されてたまるか!!起きろ、黒い龍脈!!夢を守る為に目覚めろ!!
「目覚めやがれ!!ヴリトラ!!」
アザゼル先生から聞いた黒い龍脈にその魂の一部を封じられている竜の名を叫び、それに応えるかの様に身体の奥から力が戻って来る感覚が起こる。そして、以前よりも莫大な力が沸き上がる。おそらく、これは
「禁手化!!」
禁手化と共にオレの中で一つの意思が完全に目覚める。
いつのまにかオレは自分すら見えない闇の中に立っていた。
『バラバラにされたとは言え、龍すらも変容させる程の力を持った存在か』
闇の中から何かの声が響く。
「お前がヴリトラなのか?」
『確かにそうだった』
「だった?」
『お前がオレの力を変に発展させたが為にオレの魂も変容してしまった。もう昔の姿には戻れんだろう』
「それはすまない事をしたな。だが、謝らん!!」
『構わん。オレはもう死んだと思っていたからな。それに、オレが知らなかった力を知れたのは面白い。一つ頼みがあるとすれば更なる高みを目指し、変わっていけ。オレの残りの力も集めた上でな』
「なら今から高みに居る二天龍の片割れを地に落とすぞ」
『ああ、やってみせろ。我が半身よ』
闇とオレが一体となり、形を変えていく。龍を模した漆黒の鎧に一切の穢れを持たない純白のマント、腰には灰色の剣が一振りずつ。そして背中には悪魔と龍、それに堕天使の翼一対ずつ。そしてそれがどんな力を持つのかが感覚的に理解できると共に、オレの身体で異常が発生しているのも分かる。余裕は無い。だが、赤龍帝を地に引きずり落とすには十分すぎる。
気付けばオレは兵藤に叩き付けられた場所に立っていた。兵藤はオレを見て驚いている。その姿は隙だらけで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ