旧
4話
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しておく。
「準備はいいぞ」
「それじゃあ、ようい、スタート」
合図と同時に小銭をギャスパーに当たらない様に投げつける。
「ひゃう!?」
驚いて神器が暴発し、小銭が空中で静止する。次いで目を瞑る事によって神器が停止し、小銭が再び動き出す。オレは目を瞑っているうちにダッシュで近づきながらラインをオレの背後に一つ、左右に一つずつ、前に一つ展開する。瞑っていた目を開き、半分涙目になりながらギャスパーが視線を向けてくるのと同時に新たにラインを地面に向かって伸ばし、棒高跳びの要領で上空に回避する。そのまま空中で合わせられそうになる視線を打ち込んでいた4本のラインを操作して躱しながら円を書く様にギャスパーの背後を取る。そのままラインに一つ特殊な細工を施して真直ぐ突っ込み、わざと停止結界の邪眼に囚われる。一瞬にして景色が変わり、驚いているギャスパーの顔が目の前にある。そのままギャスパーの肩をぽんっと叩く。
「兵藤、時間は?」
「えっ、あっ、18秒。18秒だ」
「ちっ、15秒を切れなかったか」
「な、何をしたんですか?停まってたはずなのに!?」
「全部説明してやる。そこで覗いてる『神の子を見張るもの』総督もどうだ?」
「ほう、気付いていたか」
校舎の影から浴衣を着たチョイワル系の男が現れる。
「アザゼル!?」
アザゼルと聞いてゼノヴィアがデュランダルを構え、ギャスパーがオレの背中に隠れる。兵藤も赤龍帝の篭手を出して構える。
「なんだ兵藤、お前は会ってたのか」
「匙も知っているのか!?」
「オレはまあ、あれだ、知っていると言えば知っている」
「何やら面白そうな事をやっていると思ってな、見学させてもらったぜ」
「別にかまわないが、来校手続きはちゃんとしてきたんだろうな」
「やってるよ。どっかの不死鳥みたいに消化剤まみれにはされたくないからな」
なるほど。こちらの情報はほぼ筒抜けか。まあ、さすがにオレがアロンダイトを持っている事までは知らないだろう。
「それで、お前さんから見た停止結界の邪眼はどうだった」
「さっきのゲームを見ても分かる通り、強力だがどうとでもなる神器だな」
「くっくっく、人間でそんな事が言えるのは恐ろしいな。それじゃあ、お前がやった対処法を説明してもらおうか」
「そうだな。ギャスパー、ちゃんと覚えろよ。自分の事だからな」
「は、はい」
「まず基本性能から説明しよう。ギャスパーの停止結界の邪眼は発動させると両目でピントを合わせた場所を基点に直径10mの球体上の停止結界を発動させる物だ。発動までのタイムラグは大体コンマ3秒だな。ギャスパーがコントロール出来ていないのは発動させる為のスイッチと有効範囲の設定だ
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