旧
4話
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ない。煽り耐性も低ければ、搦め手にも弱いだろう。ただし、感知能力もそこそこ高いのかラインは見破られている。総合すると真正面からやりあいたくないだけの相手だ。
問題なのは白龍皇の鎧の方が問題だ。半減はまだ良い。直接触れなければいいだけで、魔力や光力でコーティングしてヒットと同時に切り離せば本体であるオレに影響は無い。問題は吸収の方だ。効率が良すぎる。半減した物の9割強がヴァーリの物になっている。持久戦は不利な上に攻撃の半分がカットされる。
冷静に分析してオレでは白龍皇を倒す事が出来ないことが分かった。ああ、死がすぐそこまで迫っている。人生の中で二番目位に死が確実に近づいてくる。ならば、僅かな可能性にかけるしかないな。
徐々に疲れたフリをして速度と力を落としていき、腹のガードを緩める。オレの誘導に引かれて、今まで以上に早く鋭い拳が腹に向かって放たれる。タイミングを誤れば全てがムダになる。
オレの方からも拳に向かって突っ込み、ヴァーリの右腕がオレを貫く。激痛に意識が飛びそうになるのを気合いでなんとか繋ぎ止め、残りの二つの64倍強化を肉体とアロンダイトに施す。ヴァーリが腕を抜こうとするのを左腕で抱き込む様に止めて、アロンダイトを右肩関節部に叩き込み、切断する。
「ぐわああああああっ!?う、腕があああああ!!」
予定では此所までだったが、まだ身体は動く。更に追撃する為にラインでオレと繋ぎ止め、アロンダイトとエクスカリバーの聖なる力を全開にして抱きつく。
「や、やめろおおお!!放せえええええ!!!!」
それに答える力はもう残っていない。どっちが先にくたばるかのデッドレースだ。保存していた血液や生命力をガンガン費やして、ラインは拘束に使う事だけに専念して、命をつなげる。それ以外の事は何も考えない。
「ごほっ!?」
腹と頭が痛い。身体に力が入らねぇ。何があったんだっけ?
「匙!?もう気が付いたのですか?」
かなり近い距離から会長の声が聞こえてくる。咽せて苦しい呼吸を整えてから目を開くと、オレの顔を覗き込む様にしている会長の顔が見える。
「かい、ちょう?」
「まだ動いては駄目です」
起き上がろうとすると肩を持たれてそのまま寝かせられる。頭の下に柔らかい物を感じるが、まさか膝枕をされてるのか?
「おいおい、もう蘇生したのかよ。早いにも程があるぞ」
アザゼルの声がした方に顔を向けて目だけで状況の説明を求める。
「どこまで覚えてるから分からないだろうが、ヴァーリに腹をぶち抜かれて変わりに右腕を切り落としただろう?それから聖剣の力を全開にしてヴァーリを殺しにかかって、もう少しでヴァーリが死ぬって所でヴァーリの仲間に頭を殴られて吹き飛ばされて、そのままご臨終だ。死
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