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3話
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こんな時間に何をしている?」
「話す事など」
青い髪の女の話を遮る様に、二人の腹から盛大に音が鳴る。先程まで張りつめていた空気が一瞬にして霧散した。
「……はぁ、とりあえず付いて来い。飯位は食わせてやるよ」
「申し訳ない」
「ごめんなさい」
頭を下げる二人を連れてオレの住んでいるアパートに戻る。
「ちょっと待ってろ、すぐに作るから。とりあえずはそこの煎餅でも齧ってろ」
買いだめしている缶詰と乾物、それにそろそろヤバい野菜を調理して二人に出す。短時間の間に煎餅も全部食われてしまったようだ。分量的には4人前あった料理も全部平らげられておかわりを要求されたので塩パスタを出す。それ位しか残ってないのだ。というか、給料日まで生きていけるかな?くっ、今度の休みは山に狩りに行かねばならない。現地で薫製などに加工すれば何とか食いつなげるだろう。
「風呂はそっちでトイレはそっちだ。タオルとかは適当に使えば良い。話はまた明日に聞く。ベッドとソファーは貸してやる。毛布はそこだ。食器は流し場で軽く水洗いだけしといてくれれば良い」
「何から何まで本当にすまない」
「気にするならちゃんと話しはしてくれよ。こっちもいきなり厄介事に巻き込まれるのは勘弁して欲しいから。それじゃあ、お休み」
押し入れを開けて中に入って横に転がる。久しぶりに押し入れの中で寝るな。嫌な思い出が蘇る前に、無理矢理意識を落とす。
「全く、春からこっち争いごとに事欠かねえな」
振りかぶられた聖剣をバク転で躱しながらラインを差し向ける。
「祝福も魔術も使っていない人間とは思えない反応速度ですねぇ。実に興味深い」
伸ばしたラインは聖剣によって抵抗もなく切り捨てられていく。木場の魔剣とは段違いの性能と言う事もあるが、それに加えてあの男の力量が半端ではない。たぶん、普通の剣でもラインを斬るとまでは言わなくても折らずに弾き続けるだろうな。
「では、そろそろ聖剣の力をお見せしましょうか。まずは天閃」
次の瞬間、本能に身を任せて我武者らに、無様に転がる。
「ぐああっ!!」
肩口を切られるも何とか動かせる程度ではある。少しでも出血を少なくする為に切られた方とは逆の腕とラインで圧迫する。
「おや、天閃の速度でもギリギリ躱せない程度とは。ああ、実に良い。人外共と違って必死に生きようとするその姿、醜くも美しい」
ああ、こいつがはぐれ神父になった理由がよく分かるよ。生にしがみつこうと必死にもがく者を見て、それを絶望に染め上げる事に快感を得やがったんだな。
「もっと、もっと、もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと
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