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ハイスクールD×D 黒龍伝説

2話
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害も出さずに気絶させたと言うのが腑に落ちない物で」

「たぶん、魔力を吸い上げ過ぎた所為かと。はぐれ悪魔もよくそれで気絶しますから」

「はぐれならともかく上級悪魔でフェニックスのライザー様がその程度で気絶をする物なのでしょうか?」

「そう言われましても、ああ、なら実演してみましょうか?吸い上げた魔力もすぐにお返し出来ますので」

ラインを軽く伸ばして見せてみる。

「そうですね。では、お願いしてみましょうか」

許可を貰ったのでライザーと呼ばれている悪魔の時と同じ様に30本のラインをルキフグスさんに繋げる。そして、繋げた時点で完全に悟る。絶対に敵に回してはいけないと。

「それでは5秒だけやらせて頂きます」

「っ、なるほど」

宣言通り5秒だけ魔力を吸い上げる。無論全力でだ。吸い上げられる感覚が初めてなのか最初だけは顔を顰めていたが、普通に納得されるだけに終わった。まあ5秒だけだし、ラインも30本だけだし。

「では、お返しします」

吸い上げた分はオレにまで吸収せずにそのままライン内に蓄えてあるので、それをそのまま返す。

「確かに。申し遅れましたが、私はグレモリー家のメイドを勤めておりますグレイフィア・ルキフグスと申します」

「駒王学園2年生徒会庶務の匙元士郎です」

「生徒会?ですが、人間の様ですが」

「会長には無理を言って人間のままで見学などをさせて頂いております」

転生悪魔になるにはかまわない。だけどギリギリまでは人間としていたい。それは感情面の事でもあるが、実利的な面も含まれる。死体が綺麗に残せるのなら、命すらも戦いの道具に出来るのだから。







「すみません会長、ご迷惑をおかけして」

「まあ、やり過ぎとまでは言いませんがベストでもベターでもありませんでしたからね」

先日訪れていた悪魔ライザー・フェニックスはグレモリー先輩の婚約者であるのだが、グレモリー先輩がその軟派な性格を嫌い完全に拒絶しているのだがそれを考えない頭の軽い存在らしい。また、結婚に関してもグレモリー先輩が大学を卒業するまでは行われないはずだったのだが、それを強行してきていた為に話が面倒な方向に流れ始めた所でオレが乱入したらしい。

元々の予定ではルキフグスさんがグレモリー家とフェニックス家の方で決まったレーティングゲームの結果によって話をつける事になったと説明するはずだったそうだ。

で、結局レーティングゲームが行われる事になったのだがライザー・フェニックスのご指名でオレもグレモリー先輩側で参加する事になってしまったのだ。虚仮にされたからだろうな。

そして会長の方にも話が通っていたのか生徒会室に入った途端に溜息をつかれ、冒頭に戻る。

「まあそんな事情
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