旧
1話
[1/5]
前書き [1]次 最後 [2]次話
「情報通りだな」
監視していた家から女性が家から出てくる。念のための細工を女性に施してから気付かれない様に後を追いかける。しばらく追跡していると、町外れの廃墟に女性が入っていく。ここに何かがいるのだろう。追いかけようとした所でオレが通う学園の生徒会の人達が現れる。
「まさかあの人達が?」
オレは女性に施しておいた細工と同じ力を使って廃墟の中を覗く。廃墟の中ではオレが付けていた女性を盾の様にしている男とそれに対峙する生徒会の人達がいた。つまり生徒会の人達もオレと同じ側の者だと思えば良いのか。
「まずい、ラインよ!!」
女性を盾にしていた男は自分を囮にして背後から蝙蝠達で襲わせようとしていた。オレは覗き見に使っていた黒いラインの先端を尖らせて蝙蝠を貫かせながらオレの方からも新しく30のラインを伸ばす。その内25を生徒会の人達を守る様に配置し、残りの5を女性を盾にしている男に向ける。オレ自身もラインを操る精度を上げる為に廃墟に突入する。
「学園の制服!?」
「余所見をするな!!」
オレが現れた事でまた生徒会の人達の動きが止まり、蝙蝠達が隙を点こうとする。守りに着かせていた25のラインの幅を最大にまでしてドーム状にして防ぐ。ついで男に向けていた5のラインを接続し一気に魔力を引き抜く。急激な魔力の減少による虚脱感によって体勢が崩れた男の顔面に蹴りを入れる。気を失うまで全力で蹴りを入れながら、ラインによって体力や生命力を奪い続ける。
「ちっ、予想以上にしぶといな」
2分程蹴り続けてようやく男が落ち、生徒会の人達をラインのドームから解放する。
「貴方は何者なんですか?」
ドームを解放した生徒会の人達の中から一人が一歩前に出てオレに問いかけてきた。
「駒王学園1年匙元士郎です、支取会長」
防御に使っていた25のラインは戻さずに影に潜ませながら、追加で透明なラインを10追加で展開する。透明な内の3はオレの防御用に、残りは生徒会の人達に接続しておく。
「こちらのことは知っている様ですね。表の方は」
「表か。確かにそうだな。会長とこの男は同類、生徒会の他の人は近いけど違う」
オレの言葉に全員が驚くも会長と副会長以外は戦闘態勢を取らない。甘い、甘すぎる。オレは敵ではないと確定していないのだ。それどころかオレはまだラインを展開しているのだ。戦闘態勢を取る事は無礼と取られる事はない。
「貴方のバックには誰かいるのですか?」
「それを正直に話すとでも?」
ようやく生徒会の全員が戦闘態勢をとります。まあ、それも意味をなくすがな。
「と、言いたい所ですが、オレはこの娘の妹に頼まれて来ただけですよ。最近、姉の様子がおかしくて、日常的に暴力を振るうどころか昨日から
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ