第1話
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「まあ、そうですよね。この大地が球体というのも分かっていないでしょうし」
「何をバカなことを言っているんだ?そうしたら球の下の方に行けば落ちてしまうではないか」
「はいはい、そういうと思っていましたよ。全部理論的に証明してあげれますけど、理解しきれるでしょうかね?」
「長くなるのか?」
「簡単な説明ならすぐですよ」
足元の石を拾い上げる。それを三人に見せてから、手を離す。石は重力に引かれて地面に落ちる。
「さて、とある天才は今の出来事だけで世界の理の1つを発見しました。まあ、実際はりんご、果物が落ちる姿を見てですが」
「それがどうかしたのかしら?」
「そう、普通の人はそうしか思わない。それが当たり前だから。ですが、その天才はこう思った。何故下に落ちる。別に横でも上でもいいし、動かなくてもいいではないかと」
それを聞いて曹操は表情を変えた。そして何かを考え始め、最後には地面を見た。そして石を拾い上げて落とし、もう一度拾い上げて真上に軽く放り上げる。今度は高く放り上げ、最後に横に投げる。
「これが世界の理の一部なのね。常に下への、大地へ向かって何かが押している」
「結果的には同じですが、大地が引っ張り寄せる力。それを重力と私たちは呼んでいます。さて、それを踏まえてもう一つ先に進みましょうか。ここではあれですので少し移動、する前に」
先程作り上げた駆逐艦の模型、模型?まあ、それの地面から1cm程を赤く染め上げる。
「あそこの街まで移動しましょうか。興味が無いのならそれで構いませんが」
「いえ、興味があるわ。秋蘭、先に行って茶屋を1つ貸し切っておきなさい。春蘭、兵を街の西側に移動させて陣を敷かせなさい」
「「はっ、華琳様」」
「ふむ、そう言えば名前を名乗っていませんでしたね。私の名は匙簪、そちらは何と呼びましょう」
「珍しい名前ね」
「性、家を示すのが匙。名、個人を示すのが簪です。旧姓は更識ですけどね」
「ふぅん、名前の構成は似ているわね。私は性は曹、名は操、字は孟徳。真名は華琳よ」
「真名を平然と名乗っているとか正気ですか!?」
予め元士郎に聞いていたとは言え、こんなに簡単に名乗っていたとは。
「良かったですね、私のような魔術師と出会えて」
「それはどういうことかしら?」
「真名を知っていれば魔術師はその者を自由自在に操ることが出来るからです。こんな風に」
パスを通して曹操の右手のコントロールを奪う。
「なっ!?」
「そういうわけです。私は操られているかどうかを感知なんてのも出来ますから安心していいですよ。少なくとも、今の軍勢とあの二人は操られていませんから。結構疲れますから局所的に操るなんてことはあ
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