な・・・ない・・・
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て、翼の力を利用した体当たりを敢行していた。
「サクラちゃん、彼の足を掴みなさい」
すると、すぐさま偽サクラが動きを見せる。先程も見せたような言葉による命令。それを受けたサクラは、飛び立とうとしていた彼の足をガッチリと掴んでしまっている。
「フギャッ!!」
「ご!!ごめんラウル!!」
飛び立とうとしたところを掴まれたためバランスを崩してしまい、地面へと落下するラウル。そんな彼にサクラはすぐさま謝罪するが、彼女の体が妙な動きをしていることに気が付く。
「ちょっと!!サクラ!!なんで引っ張るの!?」
「体が勝手に動いちゃうの!!」
ズルズルと少年の足を持ったまま、彼を引きずり回しているサクラ。引きずられているラウルは何も反撃できないまま、ただされるがままでいるしかない。
「ルナは二人相手でも苦にしないよ。まぁ一人で戦うよりかはマシだろうけど」
目の前の敵を倒そうにも、後ろから味方にやられていてはお話にならない。かといってサクラを攻撃するわけにも行かないし・・・困ったなぁ。
「じゃあ次はあなたの魔法でその子を倒してもらおうかしら、サクラちゃん」
「あぅ・・・」
散々ラウルを引きずり回したサクラは、動けなくなっている彼に向かって魔法陣を作り始める。しかし、抵抗しようとしているのか、そのペースはいつもよりもゆったりとしている。
「サクラ!!ストップ!!」
こうなったら仕方ない。一度下がってサクラを止める。んでレオンが来るまで粘って対策を考えようと思っていたところだった。
「隙アリ」
「え?」
ほんのわずかに見せた隙。だが、それをエミは待っていたようだった。
ビビビッ
人指し指を立てて俺に何やら光線を放ってくるエミ。背中を向けていたために、俺はそれに反応できずに攻撃を受けてしまった。
「いてててて!!」
まるで弱めの雷のような衝撃に体が硬直する。しかし、すぐにそれから解放され、攻撃を放ってきた女性の方を向こうとする。
ミシッ
「ん??」
その際胸元から変な音が聞こえたような気がして動きを停止させる。ていうか全身にわずかな違和感があるんだけど、これは一体。
「ふふっ。思考が停止しちゃってるのかな?」
動かなくなっている俺を見てもはや不審者と間違われても仕方ないようなほどの笑みを浮かべている女性。だがそれに怒りを感じることはない。それよりも早く、確認しなければならないことがあるからだ。
ムニュッ
最初に違和感を感じた胸元を触ってみる。すると、不思議なことにすごい柔らかな感触が手から感じられるのである。
もうこれで何が起こっているのかおおよそ察した俺は、その手を下げていきある場所を触ってみる。
「な・
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