な・・・ない・・・
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第三者side
腹部を殴られ地面に倒された色黒の美青年。その青年を倒した人物を三人の男が一斉に睨む。
「何をするんだね!!ホッパーくん!!」
「ひどいや!!」
「いきなり何なんですか!!」
先程まで仲良く行動を共にしていたはずの人物に襲撃されて驚きと怒りに心を支配されている天馬の三人。だが、ホッパーはそんなことなど気にしないで話し始める。
「あなたたちだったんですね、国王に雇われた魔導士たちというのは」
「え?」
なぜその事を知っているのかと疑問に思ったイヴだったが、すぐにその意味に気が付いた。
「もしかして・・・」
「お察しの通り、だと思いますよ」
険しい表情を浮かべるイヴと不敵な笑みを浮かべるホッパー。しかし、一夜とタクトは察しが悪いようで、二人を交互に見ながら首を傾げていた。
「師匠!!こいつが例の奴らです!!」
「なんだと!?」
指摘されてようやく青年の正体を認識した一夜も表情を一変させる。タクトだけはいまだにわかっていないが、とりあえず二人に合わせて鋭い目付きを作っておいた。
「ここで会えたのも何かの縁だと思いましたけど、そっちの方の縁でしたか」
首を鳴らしながら戦闘体勢へと入っていくホッパー。それにやられまいと、一夜たちも集中力を高める。
「くぅ・・・」
今にも戦いに入ろうとしていたところで、足元から聞こえてくる呻き声に気が付く。そこでは倒れていたレンが、顔を青くして唸っていた。
「レンさん!!どうしたんですか!?」
慌てて先輩魔導士の前に座ろうとするタクト。しかし、その行動を待っていた人物がいた。
「ほれ」
「!!」
まるでその動きを読んでいたかのように、しゃがみかけたタクトの顔面に蹴りを叩き込むホッパー。完全に彼を視界から外していたせいで、少年は何の反応もすることができず地面に倒れる。
「この!!」
不意討ちにイラッと来たタクトはすぐさま立ち上がり反撃しようとする。しかし、なぜか彼は膝をついたまま動けない。
「どうしたんだね?タクト」
「目が・・・霞んで・・・」
そう言った後、フラフラとしながらレンに覆い被さるように倒れる。
「何なんだ!?」
「二人とも!!しっかり!!」
イヴがホッパーを一瞥した後、二人の状態を確認するためにそばへとしゃがむ。それを見てホッパーは動こうとするが、一夜が立ち塞がっているため、動かしかけた足を止める。
「これ以上の横暴は、私が許さん!!」
脇から小瓶を取り出し蓋を開ける。そこから漂ってくる匂いを吸い込むと、徐々に彼の体が巨大化していった。
「おお?」
先程まで自身よりも小さかったはずの人物が、それとは逆に大きくなっていくことに驚愕する。そ
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