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SAO−銀ノ月−
伝言
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「いやー、昨日は大量のポイント貰えたわねぇ。SAOボス様々って感じ」

「でも身体バッキバッキでよぉ、ここがARの欠点って奴だなぁ……」

 新生アインクラッド第22層、キリトとアスナが暮らしているログハウスにて。キリトにアスナ、リズ、ルクスやクラインと和気あいあいと会話していた。もちろん会話の内容は、あの《オーディナル・スケール》――とりわけ、先日行われたレイド戦についてだった。旧SAOボスモンスターを倒したことで、かなりのポイントを手に入れることが出来たのだから。

「運動不足じゃないか?」

「うっせ、珍しく領分だからって調子に乗りやがって。ま、そこのキリト先生よりはマシだけどよ」

「まだARに慣れてないだけだよ……!」

 こちらが珍しく領分であるために調子に乗っている以上に、珍しくキリトがゲームに慣れていなかった。VRの方が好きというのは嘘ではないようで、あまりオーディナル・スケールが好きになれないらしいらしく。

「グウェンもそうみたいで……」

「あー、あの子。リアルだとちっこいもんねぇ」

 ルクスの苦笑いに納得しながら、リズが自分の腰あたりを示す。流石にそこまでは小さくないが、ARが苦手だという者がキリト以外にもう一人いたようだ。

「さて、それじゃあ私はそろそろ失礼するよ。課題が残ってるからね」

「ルクスさん、またね」

「あの課題は手強いわよ?」

 そう言い残してルクスはログアウトしといき、待っているだろうあの課題の量を思い出すと、ご愁傷様と祈っておく。

「それにしても、どういうことなんだろうね……SAOのボスが出て来るなんて」

「ま、気にすることもないんじゃねぇか? 別にデスゲームって訳でもなし」

「それはそうだけど……なんか、気になるわよね」

「それは、な」

 リズの言う通りに、あのゲームの生還者として、気にならないと言えば嘘になる。まさかあの《オーディナル・スケール》がまたデスゲームになるとは思わない……いや、思いたくはないが。

「そこのところ、レインに聞きたいところだが……」

「忙しいわよねぇ……」

 空いているソファーを見て溜め息を吐く。今はユナのバックダンサーとして活動しているレインは、確かに《オーディナル・スケール》の運営に最も近づいている存在かもしれないが、その多忙さからかめっきりALOに顔を見せることはなかった。もはやどこでも姿を見るユナのお付きともなれば、当然のことだろうが。

「で、どうよ? 今日もオーディナル・スケール」

「場所がギリギリまで分かんないからねぇ……足がないあたしたちじゃ、参加は難しいわよ」

「足があればいいのね?」

 まだ《オーディナル・スケール》のレイド戦は大っぴらにはなっておらず、かなりのポイン
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